マルチワーカーの確定申告
確定申告。すっかり慣れたようでいて、やはり嫌なものです。
それでも最初の頃に比べたら仕上げるスピードが全然違います。軽運送業はとてもシンプルな商売だから、一回やれば毎年ほぼ同じことの繰り返し。
何しろ仕入れも在庫も無いので事業主としては申告作業は単純明快なはずなのですが、それでも税理士に申告を依頼しているドライバーさんがいるのには驚きです。税理士に一体いくら払っているんだろう?青色申告でお願いしていたとしても、たかだか500万にも満たない売上げですから青色のメリットから税理士の報酬を差し引いたらあまり旨味が無いんじゃないか?それとも何か際どい副業でもやっているのだろうか?
そう、軽運送業だけやっているならシンプルなはずなのですが、ややこしい副業をやっていると面倒なことになりそうなのはよく理解できます。仕入れや在庫が絡む副業であれば、売掛やら経費の扱いやら申告初級者コースから一気に上のレベルになってしまう。更にこれに投資・投機やネット上の売上(アフィリエイトや情報商材販売等)が加わってくると、後々税務署からツッコミが来る不安に苛まれるぐらいなら税理士に任せてしまおうというのは正解かも。ただしそれ相応の利益を取れている人になりますけどね。
私の場合は収入ネタが複数ありますが、まだギリギリ自分で何とか出来る。給与所得あり事業所得あり雑所得ありと申告書類上は賑やかになってますが(笑)
それでも経費の方をシンプルにすることで何とかなる。
軽運送業関連の経費でいけば、ガソリンや作業着等の消耗品費、車検・メンテ等の修繕費、自動車保険料、駐車場代、車の減価償却費(この計算が少しわかり辛いかも)、などが主なところ。
複業全体にかかる経費としては、自宅を事務所にしている人は按分した家賃・水道光熱費・通信費(ケータイや自宅電話・FAX・ネット回線費等)、通勤にかかる旅費交通費、接待交際費、雑費(私は書籍代はこの科目にしている)。
税務署にツッコまれそうな経費としてはパソコン関係と接待交際費でしょうか。運送業・ドライバーにパソコンが経費? キチンと説明できますか?
私の場合は見積書・請求書はパソコンで作成しますし、複業収入の一つがネット系ですからその収入を生み出すためにパソコンは必須道具となるので購入した時に堂々と計上してます(まあ5万円もしない安いものだからツッコミがいがないかも。高額品になると減価償却やら高額機を使う理由が必要になってくる)。これまでのところ税務署からは何も言われてません。また接待交際費も運送業界の情報収集として定期的にスポット・チャーターをやられている方々とお会いしたり、直接に仕事を頂いている荷主さんの商売品を購入したり(仕事を繋いでいくための対策費)してますが、売上げに対して微々たる金額であることもあるのか、こちらもツッコまれたことは無し。
ちなみにドライバー職なのに運転免許更新にかかる費用については経費として認めてくれないようです。ちょっと意外というか、パソコンが認められてももっと商売に必要な免許更新はダメって不思議です。パソコンよりずっと安いのに。
それにしても所得税額総額を一気に見せられるってなかなか心臓によろしくない。会社員時代は月割天引きみたいに給与明細の中のドサクサに紛れて引かれているので、社会保険同様にあまり意識していないものでしたが、これを見た瞬間に血の気が引きます(笑) もう稼ぎたいという気持ちが薄れ、所得税こんなに払うんならもっと収入を減らさなきゃ!なんていう錯誤に襲われる。
例えば、宝くじが当たって働く必要がなくなりリタイアすれば、所得がなくなるわけですから当然所得税は払う必要はありません。もう2度美味しいって感じ!(笑)しかも住民税も少し安く済むはず。
こりゃあ宝くじを買いたくなりますわな。
所得がないので理屈的には確定申告はしなくてもよくなるみたいですが、住民税額を確定させるために何かしらの手続きは必要になるようです。
こればっかりは宝くじに高額当選したことないのでよくわからん。
一度でいいからそういう世界を見てみたい・・・