最後の確定申告?

何年やっても慣れないし面倒。やはりフリーランスは辞めるかぁ
個人事業主の皆様、2024年度の確定申告は済みましたでしょうか?
私もつい先ほど最終確認作業を終えて電子申告いたしました。
毎年思うのですが、確定申告を提出し終わった時の解放感たるや実に清々しいですな。
その一方で、税務署からの突然の調査に怯える日々も始まるのです。
特に節税を意識しすぎるあまりに中途半端な経費計上などを行っている方々にとっては、場合によっては余計なペナルティを喰らって返って余計な支出を増やすことにもなりかねません。
私は昨年途中で個人事業を廃業しましたので、事業にかかっていた経費は廃業後は計上しておりません。
廃業届を税務署に提出した時に、年途中での廃業での経費処理の扱い方や同時に提出した「青色申告の取りやめ」がどのように申告作業に影響するかなどを確認しておりました。
その時の詳細については過去記事「軽貨物、廃業しましたぁっ!」をご参照いただければと。

軽貨物事業主は車両にかかる経費以外は要注意!税務署は狙ってる
軽貨物運送業において経費計上する主な内容
- 車両購入費(ほとんどが減価償却になると思われます)
- 車両費(燃料費、メンテナンス費、車検など)
- 駐車場代(プライベートで使う部分があれば按分)
- 商用車保険・貨物保険(プライベートで使う部分があれば按分)
- 車両リース代(プライベートで使う部分があれば按分)
- 事務所費(自宅併用の場合は按分)
- 水道光熱費(自宅併用の場合は電気代は按分。ガス代・水道代を経費扱いにすると税務調査に入られやすい)
- 通信費(携帯・ネット利用はプライベートとの割合が難しいので按分の根拠を明確にしておく)
- 接待費(個人事業での末端のドライバー仕事では経費計上は危険)
- 消費財(作業着、作業靴、経理ソフト購入など。経理事務用のパソコンは金額により減価償却扱いに)
- その他(事業に必要と説明がつくもの)
などなど。

雇われていても年金もらってたりすると申告が面倒になる人もいる
年度途中で廃業して確定申告でわかったこと。
- 私の場合は「事業所得」「給与所得」「雑所得」「公的年金」の4種類の収入。
- 「雑所得」には、個人年金やWebライターの副業代、NISA以外での投資報酬など。
- 廃業による経費終了のタイミングが揃えられない(さほど問題ではないが)。
- 雑所得・事業所得の合計が青色控除額以下になったため、実質青色申告控除の恩恵は無し。
- 所得税が前年の1/4程度に減った!(^^)!
公的年金については私の場合はフル支給になったとしても200万円にも満たないため、確定申告の必要がない。
個人年金は雑所得として申告するが、雑所得の合計が20万円を超える場合は確定申告する必要がある。
私の場合は雑所得だけで20万円を超えているので今回は確定申告しています。
次年度(2025年度)は事業所得が完全になくなり、雑所得も副業等しなければたぶん20万円以下で収まるので所得税の確定申告はしなくて済むかもしれない(ただし住民税の申告は必要)。

一生のしかかる重い負担。日本から脱出も検討するべきか?
廃業における経費終了は当然廃業した日までとなるが、実際はその前後でバラつきがでます。
私の場合は按分していた経費は廃業月の前月まで計上(引き落としが廃業月となるよう)。
駐車場やリースは廃業月の前々月に解約しているので、更に経費終了は早くなりました。
事業によっては廃業後にも清算経理事務等をすることもあるので、事務所費などが廃業後にも経費として認められることもあります。
ただ、個人レベルの軽貨物事業の経理など税務署は重要視してくれないので、廃業後も地代家賃等を経費扱いにするのは危険かもしれませんね。
所得が減ったおかげ(?)で青色申告控除の恩恵が無く、「あわよくば還付金か?」という期待もむなしく終わりました。
しかし給与以外の所得が大きく減ったため所得税も激減。
所得税が1/4程度に減るって助かりますよねぇ。なんてったって毎年確定申告が終わったとたんに所得税額が決定してすぐに支払えって感じでしたから。
まあ個人事業収入メインでやってた時に比べて、給与所得が増え、給料から引かれる所得税も増えているので結局は税総額にすれば大して減ってないのかもしれませんが(/_;)
それでも今年度からは年金以外は給与所得になるため、面倒な経理処理は全て会社がやってくれる。
久しぶりに会社員としての恩恵を享受する側になるのは何だか嬉しい。
これも個人事業主での面倒な経理経験があったからこそ得られる感動ですな。

これで苦労する人としない人がいることをよく考えてみよう
誤ってインボイスに足を突っ込んでヒィヒィ苦しんでいる軽貨物ドライバーさんも、正社員だろうがアルバイトだろうが給与収入の生活に戻れば、改めて雇用側が社会保険も納税作業も全部やってくれるありがたみを感じることができるでしょう。
それができないなら、税理士報酬払ってでも経理業務全てを任せられるぐらいに稼ぎ続けるしかない。
それでもインボイスは来年10月には2割特例から5割負担に、その3年後には普通に収入の1割を納税することになるのだから今と同じと考えていたらとんでもない話。
稼げなくなるのに経理負担が増えてオマケにインボイス増税って、個人事業主としてのメリットがどんどん失われていくことを真剣に考えないと逃げ遅れますよ。
既にフードデリバリーの世界にその兆候が見られますよね。
YouTubeやりたさにフーデリ仕事から足を洗えないユーチューバーたち。
稼げない仕事を配信しても視聴者はついてきませんよ。
このブログも人のこととやかく言えたもんではありませんが(^^;)

ガソリン使って仕事する人はどれだけ他者より税を負担してるの?
フードデリバリー配達員の収入実態調査結果
― LogisticsTodayより抜粋 ―
フードデリバリー情報メディア「おいしいデリバリー」を運営するAMOによるフードデリバリー配達員272人を対象とした収入実態調査の結果がちょっと興味を惹きました。
配達1件あたりの報酬と時給について、主要4社の比較データを公開。「出前館」が時給1438円で最高額となった。
調査によると、配達1件あたりの報酬は「出前館」が653円で最も高く、「Wolt」610円、「Uber Eats」592円、「menu」577円が続く。
時給でも「出前館」が1438円でトップ。「Uber Eats」1351円、「Wolt」1334円、「menu」1324円の順となった。
「出前館」は単価が高く効率的な収入が可能な一方、案件数の変動が大きい特徴がある。
これに対し「Uber Eats」は単価はやや低いものの、依頼件数が多く安定した収入を得やすい傾向にある。
なお、東京での平均時給は1405円と、全国平均の1351円を54円上回った。
車両別の分析では、「Uber Eats」の1件あたり報酬が軽自動車658円、バイク602円、自転車578円と、車両の大きさに比例して増加。時給ではバイクが1411円と最も高く、軽自動車1333円、自転車1320円という結果となった。回答者の年齢層は30代が33.5%と最多で、20代25.0%、40代29.0%が続いている。

長時間働いて税金いっぱい納めて、素晴らしい働き方です!
ユーチューバーの配信と調査結果の金額差がちょっと大きく感じます。
まあユーチューバーさんは自己都合で編集できるから現実はどうなのかはわかりませんが。
ただ時給額がトップの出前館で1,438円で、ここから経費を引いたら普通のバイトと大した差はないのでは?
車両別で軽自動車が報酬が高いのは長距離案件や一回の物量を取れるからでしょう。
フーデリ配達員がこれで個人事業主として確定申告して、健康保険や年金を自腹で負担すると考えるとこの程度の稼ぎでやる意味はあるのだろうか?
将来の年金(国民年金)とかを考えるとちょっとヤバイのでは?