登山と下山

山にもいろいろあるけれど、登る理由は何?

今日はクリスマスと日曜日が重なるという、家族や恋人たちにとっては楽しさも倍増しそうな日ですね。
私はと言えば朝から洗濯・大掃除と平々凡々な業務をこなしておりますだ。
それでも寒空の下、楽し気な人々を横目で見ながら配達している方々に比べれば気楽なもんです。
今日は夜も仕事を入れておらず、少しだけクリスマス気分を楽しんでみようかな?

さて、今回のお題は「登山と下山」。
皆様は山登り、好きですか?どんな印象をお持ちでしょうか?
キャンプブームがあったおかげか、最近は女性の間にも登山愛好家が増えているようです。
なぜ、ここ最近登山が人気になってきたのでしょうか?

芸能人にも登山愛好家として名を馳せている人は結構多い。
登山にハマるキッカケは番組絡みが多いというのは頷けますよね。
収録で行った先で登山の奥深さに触れ、途中の困難・苦しさの末に登頂した時の達成感・爽快感が病みつきになる。
これは登山に限らずいろいろな経験の中で、今の自分の趣味に結びついていることはあるのではないでしょうか?

登山は明確な目的があることが多いですよね。
「なぜ山に登るのか?それはそこに山があるからだ」という名言を聞いたことがあると思います。
イギリスの登山家、ジョージ・マロリーが新聞社のインタビュー内での質問(なぜエベレストに上るのか?)への回答として今も語り継がれているものですが、いろいろな解釈を可能にする表現であるからこそ「名言」として扱われているのでしょう。

実際のところ、たまたま目の前に山があったから登ってみたという人はどれぐらいいるのだろう?
本格的な登山をするにはそれ相応の準備・装備がいるでしょうし、それなりの理由(近道になる、景色を見てみたい等)がなければわざわざ山に登ろうという気持ちにはならないのではないか?
そもそも下準備無しで登れるようなものは「登山」とは言わない・・・

何とか登ってこれたけど、どうやって下りるの?

登山って登っていく大変さのイメージがあると思うのですが、上級者になるほど「下山」の大変さが口から出てくるようです。
もちろん相当険しい山を経験しているからこその体験談になるのでしょうけれど、ド素人からすれば「下りてくるだけなら楽そうじゃん!」と思うし実際たいした山に登っていないからその程度の認識しかないのは仕方がないか。

山が険しければ険しいほど、下山も大変になる。
これは夏山より冬山の方がイメージ湧きやすいかな?
日常でも雪や氷のあるところでは下っていく恐怖は経験があるでしょう。

登山は目標に向かっていく⇗
下山は現実に向かっていく⇘

目標が明確ならモチベーションも高く維持できる

山頂を目指して登っていく行為は「目標に向けて邁進していく」ということ。
常に前を見て上を見て進んで行くというのは、ビジネスにおいても好印象に映る。
視界良好、未来が明るいというのは大事。

一方の下山においては、一つのの目標目的に達し元に戻るという行為。
ビジネスにおいてはちょっとマイナスイメージが付きまといそうな、例えの表現に適さない感じ。
それはいちいち説明するより写真から見るイメージで理解できる。

現実に向かって下りていくのって何か侘しいな。

登山の前にすべきことは、先に触れましたけど準備・装備は絶対。命にも関わる必須条件ですね。
実施する季節・時間・天候についてもその時々で条件が変わるため、いろいろな対応パターンを知っておく持っておくべき。
そして最善のタイミングで行動することも大事。登山を決めているからと無謀なタイミングで実施しない勇気も必要。
今スタート地点が晴れていても山頂までずっと天候に恵まれるとは限らない。
予想・予測の精度が悪ければ何事も成功するのは難しい。

登山って、仕事・ビジネスに大いに当てはまること多いですね。
プロジェクトは企画・立案から始まり、目的・目標(どの山にどこまで登る)の設定から実施時期・期間・費用・結果と効果・・・等、難易度が高いほど綿密な計画が求められる。

登山の失敗は即、命に係わる。たかが登山と侮るなかれ。だから面白いし人は魅了されるのだと。
ビジネスにおいても意識高い者ほど詳細にまで拘り、結果が自分の肩書や収入に影響するという責任感・緊張感の中で仕事をする。
いい加減に仕事をしている者は最初から責任転嫁を考え、成功イメージが希薄であるがゆえに計画に甘さが出る。
夏山だからといって半袖しか用意していかないのは、何が何でも登頂するという強い意識のない証拠。
無理ならすぐ下山すればいいやと。

登山に成功したからと言って下山に失敗すれば元も子もない。下手すりゃ命も無い。
特に目的達成後は気の緩みと疲労が同時に襲い緊張感に綻びが出やすい。
先に紹介したように、登山より下山の方が難しいという上級者の発言は下山時の事故の多さを証明しているのかも。

登りは持久力、下りは自制力

箱根駅伝でも往路の五区の山登りは各校ともスペシャリスト的な人材を揃え、平地とは別なトレーニング方法で育成していると聞くし、復路の六区では山下りの抑えた入り方とかペース配分の難しさを伝えている。
登りは1歩1歩しっかりと地に足付けて走ってくるし、下りはスピードが付きすぎない(ブレーキのために脚力を消耗させない)走りが必要。
登りも下りもそれぞれに使う筋肉や戦術が違うのに、タイム差を縮めようと無理なペースや計画を無視したレースをすると結局は全体がガタガタになるというのはよくある話でしたね。

登山(ビジネス)においてはいかに計画通りに物事を運ぶかは結果に影響する。
もちろん途中でアクシデント(天候不順や社会情勢の変化)は起こるかも。いやそれらも想定内として先へ進むプランは用意しておきたい。
途中経過は随時確認しペース配分を安定することに努めれば目的地へは辿り着けるでしょう。

問題はいかに下ってこれるか。
登頂後に飛び道具(ヘリやパラグライダー等)で一気に下山できるならまだしも、下りは登りより難しい。
上を見て着実に進んできた工程と違い、下りは高所の恐怖と闘いながらの気が遠くなるような道のり。

重力に逆らいながら登る方が難しいだろうと思われるかもしれませんが、重力に抵抗しながら下りていくというのもなかなか怖い。
とにかく一度加速が付いてしまったら減速するのは難しい。
急坂を駆け下りてみればよくわかりますが、急に止まろうとしても無理だし危ない。

行きはよいよい帰りは恐い?それが登山というものさ!

登山とビジネスがごちゃ混ぜになりちょっと何が言いたいかわかり辛くなりましたが、目的を遂行することだけ考えていると、達成した後のことが疎かになりがちですよと。
問題は達成した後、いかに結果を安定・継続させていくかが大事。
そのためにも結果を残した後もすみやかに次のステップに移れる準備ができるかどうかということで、下山も大事だよということ。

下山と言えば高齢者の労働からの引退ということも似たような考えかたになろうかと。
まずは自分の労働におけるピーク(能力・収入等)がいつだったのか?
そしてピーク後の工程(下山)をどのように進めていくか?

着地地点を目指しながらゆっくりゆっくり進んでいこう!

昇級・昇給は緩やかだったのに減給は恐ろしく速いし止まらない。
減っていくのは仕方がないが、それをどう緩やかに持っていくか。
中高年ぐらいからは確実に人生は下山モード。
そろそろ下っていく工程をしっかりコントロールしていかないと。下りの加速が付いてからでは遅い。

極力平坦に近い道を行きながらゆっくりゆっくりと着地地点を探して下りていく。
間違っても突然、年金しかない生活にならないよう、準備は早めにしていきましょう。

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