2025年参院選、フリーター・個人事業主が注目すべきポイントは?

立候補者の数が増加の一途。そんなに政治家って美味しい職業?
7月20日の投票が迫った2025年夏の参議院議員選挙。
無関心や面倒臭さを言い訳に未だ選挙権所有者の半数以上が投票に行かないという事実は今回変わるのか?
選挙では毎度毎度のように物価高騰、少子高齢化、安全保障など、私たちの生活に直結する重要な争点が数多くありますが、その中でも特に見過ごせないのが「支出と所得のバランス」をめぐる政策です。
かつてのような終身雇用・年功序列といった日本型雇用システムは大きく変容し、今や労働者全体の約4割がパート、アルバイト、派遣社員、契約社員といった非正規労働者で占められています。
さらに、特定の組織に属さず、自身のスキルで仕事を得る個人事業主(フリーランス)も増加の一途をたどっています。
このような働き方の多様化は、自由な時間や場所を選べるというメリットをもたらす一方で、収入の不安定さ、低い社会的信用、そして病気や失業といったリスクに対するセーフティネットの脆弱さという深刻な課題も浮き彫りにしています。
私は会社員時代は上記のように「無関心・面倒臭い」で選挙には行っていませんでしたが、脱サラして個人事業主になってようやく会社員でないデメリットを自覚し、政治に向き合うようになってからは必ず選挙に行っています。

タイミーやフーデリから抜け出させる政策は国の税収にも影響がある
これまでの政治が、主に「正社員」をモデルとして制度設計を行ってきたことは否めません。
しかし、もはやそのモデルは社会の実態と乖離しつつあります。
今回の参議院選挙はフリーターや個人事業主といった、これまで「労働弱者」とされてきた人々の声が、どれだけ政治に届くのかを占う試金石となるでしょう。
本記事では来る参院選に向けて各政党が掲げる公約の中から、特に非正規労働者や個人事業主に関連する政策をピックアップし、それが私たちの生活にどのような影響を与えるのかを掘り下げてみたいと思います。
ちっぽけな一票が、明日の働き方を、そして未来の日本を形作ると信じて。

国民皆が望んだ働き方をしているわけではない。弱者に届く政策を!
なぜ今、「非正規」向けの政策が重要なのか?
政策比較に入る前に、なぜ今、非正規労働者や個人事業主に特化した政策がこれほどまでに重要なのかを再確認しておきましょう。
1. 深刻な賃金格差と雇用の不安定さ
最大の課題は、正規労働者との間に存在する「賃金格差」です。
厚生労働省の調査によれば、同じ仕事内容でも雇用形態が違うだけで賃金には大きな隔たりが認められます。
時給で働く非正規労働者は賞与(ボーナス)や退職金がないケースがほとんどで、生涯賃金でみるとその差は数千万円にも及ぶと言われています。
また契約期間の定めがある有期雇用が多いため、常に「雇い止め」のリスクと隣り合わせです。
景気の変動や企業の業績によって真っ先に雇用調整の対象となりやすく、長期的なキャリアプランを描きにくいのが実情です。

国民の生存権(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)はどこに?
2. 不十分なセーフティネット
病気やケガで働けなくなった際の所得補償、失業した際の雇用保険、そして老後の生活を支える年金。
これらの社会保険制度は、非正規労働者にとって加入のハードルが高いという問題があります。
いわゆる「106万円の壁」「130万円の壁」といった制度上の問題から、意図的に労働時間を調整せざるを得ない人も少なくありません。
個人事業主に至っては原則として雇用保険や労災保険の対象外であり、すべてのリスクを自己責任で負わなければなりません。
収入が不安定な中で、国民健康保険料や国民年金保険料の負担が重くのしかかります。
これらの課題は個人の問題であると同時に、日本経済全体のリスクでもあります。
消費の低迷、少子化の加速、そして経済格差の拡大は、社会全体の活力を奪いかねません。
だからこそ非正規労働者や個人事業主の生活を安定させ、安心して働き続けられる環境を整えることが、持続可能な社会の実現に向けた喫緊の課題なのです。

嘘と屁理屈だらけの政党・政治家の本質を見抜くのは至難の業?
主要政党の公約を比較!あなたの「働き方」を支えるのは誰か?
それでは、各政党がどのような処方箋を描いているのか具体的に見ていきます。
ここでは一般的な政党の傾向に基づき、公約のポイントを比較・解説します。
【与党(自民党・公明党など)】現行制度の改善・拡充による現実路線

利権に染まり、財務省のしもべと化した自公に鉄槌を下せるか?
現与党が掲げる政策の基本スタンスは、既存の枠組みを維持しつつ、実態に合わせて少しずつ改善していくという「現実路線」です。
- 同一労働同一賃金の徹底: 2020年から施行されている「パートタイム・有期雇用労働法」の実効性を高めることを目指します。
ガイドラインの明確化や、格差が不合理であると認められた際の是正措置を強化し、「同じ仕事なら同じ賃金」という原則を社会に根付かせようとしています。- 有効性: 企業にとって導入のハードルが比較的低く、着実な待遇改善が期待できます。
しかし現状では「基本給」の格差是正まで踏み込めていないケースも多く、どこまで実効性を高められるかが鍵となります。
- 有効性: 企業にとって導入のハードルが比較的低く、着実な待遇改善が期待できます。
- 最低賃金の引き上げ加速: 「全国加重平均1,500円」といった具体的な目標を視野に入れつつも、経済状況や企業の支払い能力を考慮しながら段階的に引き上げる方針です。
急激な引き上げによる雇用への悪影響を懸念しています。 - 社会保険の適用拡大(「年収の壁」対策): パート労働者などが厚生年金や健康保険に加入しやすくなるよう、企業の従業員規模要件を段階的に撤廃する動きを加速させます。
当面の手取り減を緩和するための助成金制度なども拡充するとしています。- 有効性: 将来の年金受給額が増え、傷病手当金などの保障も受けられるようになるため、労働者にとって大きなメリットです。
一方で、保険料の事業主負担が増える中小企業への十分な支援策がなければ、かえって雇用が抑制される可能性も指摘されています。
- 有効性: 将来の年金受給額が増え、傷病手当金などの保障も受けられるようになるため、労働者にとって大きなメリットです。
- リスキリング(学び直し)支援の強化: デジタル化など産業構造の変化に対応するため、非正規労働者が新たなスキルを習得するための支援策を拡充します。
教育訓練給付金の対象を広げたり、給付率を引き上げたりすることで、キャリアアップや正社員への転換を後押しします。
【野党(立憲民主党・社民党など)】労働者保護を最優先する改革路線

増税推進の野党もある。自公との連立すら厭わない党には要注意
野党の多くはより抜本的な制度改革によって、労働者の権利保護と生活の底上げを強力に推し進める姿勢を鮮明にしています。
- 「全国一律最低賃金1,500円」の早期実現: 地域間の格差をなくし、どこで働いても最低限の生活が保障されるべきだとして、「全国一律」での大幅な最低賃金引き上げを公約の柱に据えています。有効性: 特に地方の非正規労働者にとっては、生活水準の劇的な改善に繋がる可能性があります。
しかし地方の中小企業にとっては人件費の急増が経営を直撃する恐れがあり、その負担をどう補うのか、具体的な財源や支援策が問われます。 - 雇用の原則正規化と解雇規制の強化: 安易な雇い止めや派遣切りを防ぐため、解雇に関するルールを厳格化し、企業に対しては非正規から正規への転換を強く促す政策を掲げます。
- インボイス制度の廃止または見直し: フリーランスや小規模事業者に大きな負担を強いているとして、インボイス制度の廃止や負担を軽減するための抜本的な見直しを求めています。
- 有効性: 免税事業者のままでも取引から排除される不安がなくなり、事務負担も大幅に軽減されます。
多くのフリーランスにとって、最も直接的な恩恵を感じられる公約の一つと言えるでしょう。
- 有効性: 免税事業者のままでも取引から排除される不安がなくなり、事務負担も大幅に軽減されます。
【その他の政党(日本維新の会・共産党など)】独自の視点からのアプローチ

少数政党は身近な問題をテーマにした方が国民の賛同を得られやすい。
- 日本維新の会: 「解雇規制の緩和」と「セーフティネットの拡充」をセットにした「フレキシキュリティ」を提唱。
企業の成長を促し労働市場の流動性を高めることで、結果的に労働者がより良い条件の職に就きやすくなる環境を目指します。
同一労働同一賃金の徹底なども掲げ、市場原理と公正なルール作りを重視する姿勢です。 - 共産党: 大企業の内部留保への課税などを財源に「全国一律最低賃金1,500円」を直ちに実現し、将来的には1,700円を目指すとしています。
インボイス制度の即時廃止や、社会保険料の事業者負担割合を引き上げることで労働者の負担を軽減するなど、最も急進的な労働者保護を訴えています。 - NHK党: 初登場してきた時は圧倒的な国民支持の政策(NHK受信料未払い可能等)でわかりやすく期待も高かったが、立花氏の迷走で党の焦点がぼやけてから存続の危機にもある。
初心に戻って国民の敵NHKというスタンスで活動していけば、また道は開けるのではないだろうか。
NHK受信料がなくなれば怪しい2万円のバラマキと同等の効果はあるのだから。
財源の心配がなく即実施できる減税として、こんなに素晴らしいアイデアをなぜ提言しない?
国民全員への平等性に欠けるとかいうんだろうけれど、NHKへの心理的嫌悪感が無くなるだけでも多くの国民にメリットはあると思うのだが・・・
SNSを活用し大躍進する党を妨害するのは、やはりあの党か?
- れいわ新鮮組: 野党の中では以前から消費税廃止を最も強く主張しており、つなぎの10万円現金給付と合わせて貧窮にあえぐ国民目線での公約としてかなりの反響がある。
山本代表の演説は国民にもわかりやすいのだが、期待の大きさと得票の伸び悩みの乖離が「現実性に欠ける」という最終的な判断に落ち着いてしまうのだろうか。 - 参政党: 3年前の選挙から大躍進を遂げそうな勢いの注目政党。
神谷党首のカリスマ性と一貫した日本人ファーストの政策が賛否を分けているが、若者を中心とした既成概念に囚われない層の支持が日に日に増している。
キャスティングボードを握る存在になるかもしれず、アンチの攻撃も激しさを増している。 - チームみらい: 一般の人々には認知度・注目度とも低く、今回の選挙では議席獲得は難しいと思われるが、私個人的には安野党首が出演するYouTubeが好きでデジタル活動と考え方に非常に共感している。
「政治の問題をテクノロジーで解決します」という、AI時代を迎えてデジタル技術で全産業のポテンシャルを引き出すという姿勢は、ちょっとテクノロジー分野で世界に遅れをとっている今の日本には必要かなと。
ウダウダと遠回し先送りばかりで一向に前進しない旧態依然の自公の政治では、ますます世界から取り残されてしまう。 - ※その他の政党についてはスペースの関係で割愛させていただきます。
政策の「ここ」を見極めよう!非正規労働の当事者がチェックすべき3つのポイント

個人事業主ドライバーが無視できない税金はインボイスだけじゃない
各党の公約が並びましたが、私たちは何を基準に判断すれば良いのでしょうか。
ここでは、非正規労働者・個人事業主の視点から、政策を見極めるための3つのチェックポイントを提案します。
ポイント1:実現可能性とスピード感
「最低賃金1,500円」や「格差是正」といった魅力的な言葉だけでなく、それを「いつまでに」「どうやって」実現するのかという具体的なロードマップが示されているかを確認しましょう。
財源は確保されているのか、法改正は現実的なのか。財源にこだわり政策を潰してきた自公のまやかしも問題視する必要がある。
公約が「絵に描いた餅」で終わらないかを見極めることが重要です。ほとんど実現しないのが公約ですけどね(-_-;)
与党の現実路線はスピード感に欠けるかもしれませんが着実、野党の改革路線は理想的ですが実現へのハードルが高い、という側面も考慮する必要があります。

フリーランスは治療費も休業補償も自腹。そして即契約解除もある
ポイント2:「セーフティネット」の具体性
「セーフティネットの拡充」という言葉だけで満足してはいけません。
社会保険の適用拡大は、本当にすべての非正規労働者をカバーできるのか?
個人事業主が病気やケガで働けなくなった時、具体的にどのような所得補償制度が用意されるのか?これ、一大事に直面して初めて大騒ぎする部分ですよ。
フリーランス向けの労災保険の適用要件は緩和されるのか?一回大ケガしてみたらその重要性がわかります。
自分の働き方に即して、万が一の時に本当に頼れる制度になっているか?
その具体性を厳しくチェックしましょう。
ポイント3:「未来への投資」の視点
目先の賃金アップや手当も大切ですが、長期的な視点も欠かせません。
AIの進化や産業構造の変化が加速する中で、今のスキルがいつまで通用するかは分かりません。
単にお金が配られるだけでなく、新しいスキルを身につけるための「リスキリング」の機会が、実質的に利用しやすい形で提供されるのか。
働き方が多様化する未来を見据え、個人のキャリア自律を支える「未来への投資」という視点を持った政策かどうかも、重要な判断基準です。

人を見下し私腹を肥やすと政治家特有の悪い人相になるから不思議
まとめ:あなたの一票が、明日の働き方を変える
ここまで、2025年参院選における非正規労働者・個人事業主向けの政策について見てきました。
各党の公約には、それぞれ異なる哲学とアプローチがあります。
既存の枠組みの中で着実な改善を目指すのか、抜本的な改革で一気に格差是正を進めるのか。
市場の活力を重視するのか、国の介入による保護を優先するのか。
どの政策が自分自身の働き方や価値観に最も合っているのか、正解は一つではありません。
確かなことは、私たちが声を上げなければ政治は変わらないということです。
フリーターや個人事業主は、「弱い立場」ながら決して少数派ではありません。
この国の経済を支える、労働者の約4割という重要な担い手です。

とにかく投票しよう。どうせ何も変わらない⇒変えていきましょう!
今回の選挙を単なる「お祭り」として傍観するのではなく、自らの生活と未来を託す代表者を選ぶ大切な権利行使の機会と捉えましょう。
各党の公約をじっくりと比較検討し、友人や家族と語り合い、そして必ず投票所に足を運びましょう。
あなたの一票が不安定な働き方をなくし、誰もが公正な待遇のもとで安心して働き続けられる社会を創るための力強い一歩となるはずです。
誰にでもいつかは働けなくなる時はきます。
その時になって「社会保険に入ってなかったぁ」「国民年金って生活保護より少ないの?」「政治が悪い!」と悪態をつかないためにも、今できることをやっておきましょう。
その誰にでもできる確実なことの一つが「投票」です。国民が政治に参加できる貴重な行動です。
私は国民をバカにしてきた自公が大敗北をする姿が見たい。そんな不純な動機が、投票所に足を運ばせます。
でも投票はこれでいいんです。立派な意思表示ですもん。


