名刺の威力
会社員を経験された方は名刺を使った事があると思います。
ただし一般的には会社から支給されたものであり、個人の情報は肩書きや携帯アドレス程度の最低限なものしか掲載していなくて、企業の一員である証明カード的なものでしかありません。
会社や企業がブランド力がある場合には、その一員であることが有力な武器にもなり、名刺一つで活躍の場が広がることもあります。会社員時代は普通にバックアップツールとして使われてきたことでしょう。
ところがドライバーという職業においては、まず名刺を使う機会がほぼ無くなります。
会社員ドライバーの場合は一応名刺は会社で支給してくれるところもあります。また、新規開拓等の営業を兼任しているようなドライバーや中間管理職を兼ねたドライバーは職務上必要になりますので、名刺は必ず持っているはずです。
一方、独立フリーでドライバーしている個人の場合、名刺を所有している方は意外に少ない。本来なら会社という後ろ盾がないのだから職務質問されたとき用に(笑)作っておくと役に立つかも。
いや、そんなみみっちい用途ではなく、もっと自分をアピールするための便利なツールとして絶対に作っておくべきです。独立した事業主なのですから自分が何者かを伝える手段としては実に手っ取り早いし、小さなカードに情報を凝縮できる優秀な機能があることを再認識しましょう。
日々淡々と荷物を運んでいるような過ごし方をしていれば、確かに名刺など使う機会はないでしょう。「こんにちはー、××運送の◇◇でーす!」と挨拶すれば済んでしまうのが普通ですし、あえて名刺を渡す必要もないし、その程度のことでいちいち名刺を渡すのも資源のムダ。
じゃあいつ使うんだ、どうするんだ? とツッコまれそうですが、そこを自分で考えるのが独立自営で生きていくには必要不可欠な部分です。自分を活かすために 何時・どこで・誰に・何を・どのように伝えるか が効果的なのか。名刺を作って渡すことで、そこから何が生まれるのか。
もし自分が名刺を交換する場合、相手は自分のどんなことに興味を持つでしょうか?
ただ「軽貨物運送事業、ドライバー」という肩書きでは、スルーされるでしょうね。自分が相手の立場だったら同じように「ふ~ん」で終わりそうです。個人事業でドライバーという人は何万人といるでしょうから。
私の場合、当初名刺は始めたばかりのブログ(積荷くずし)の集客ツールとして作りました。配る相手は決めずにとにかくブログの集客を増やしたいと思っていたので、サークルやら結婚式やらクラス会やら飲み会やらと、おおよそ軽運送業とは関係ないような機会で配りまくり、開業挨拶状とか年賀状にもブログイメージのデザインを載せてみました。おかげでアクセス数を稼げ、その知名度で少し食えるようになり今日に至る(笑)
名刺を作るためにイメージキャラのイラストを描いていただき、5パターンぐらいの名刺を作りました。もちろんこれらの費用は自分への先行投資です。それなりのリターンも生み出してますし、あえて軽運送業から少しピントをずらして運送業と全く関係ない人々に訴求し、ブログの内容も硬くならないよう意識しています。
このようにサイドビジネス色を出した名刺は結構効果があると思います。ドライバーと思っている相手に違う切り口の名刺は意表を突いて反応良好です。名刺には宅建士とかスポーツ指導員(ジムインストラクター)とか、おおよそドライバーと結びつかない肩書きも紹介してますので、「コイツちょっと面白いな」 と思わせたらしめたもの。副業はやっておくものですね。
「近未来的軽ドライバー」という肩書きをこのブログのロゴと一緒に使って新たな名刺を作ろうと思ってます。名刺は意外な方向へ導いてくれる役立つツールでございます。