60代からのリスキリング
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60代のリスキリングでもAIを使う側になれれば面白くなる
社会環境や働く環境が急速に激しく変化する時代になり、仕事に必要とされるスキルも一筋縄に行かなくなっています。
そんな時代、多くの人がこれまで習得した知識や技術に加えて新たなスキルを身につけるべく、自主的に「学び」に取り組む姿勢・行為が「リスキリング」と呼ばれ、ブームのごとく受け入れられています。
日本語的には「学び直し」と言った方がわかりやすそうですが、厳密に言うと「リスキリング」と「学び直し」の意味には違いがあるようです。
新たなスキルを取り入れるために学ぶのが「リスキリング」、過去に学んだものを改めて見直したりアップデートするような行為を「学び直し」という感じか。
今従事している仕事に関係する、例えば法が変わったりルールが変わったりした時に学ぶのが「学び直し」。
今の仕事に関係なく、例えば転職準備とか新しいスキルを身につけるために学ぶのが「リスキリング」。
こんな解釈で合ってるかな?
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そう言えば軽貨物やるのにリスキリングした記憶がないなぁ
私の軽貨物運送業時代を振り返ってみると、開業時に税務署に開業届を出すとか黒ナンバーの取得の仕方とかを学んだのは新たな職への「リスキリング」であり、道交法や労基に関する変更事項やインボイス・2024年問題などは現職の延長上の「学び直し」と言えるのかな。
そこから軽貨物を辞め、他の職に移り変わる時に学ぶのが「リスキリング」とするならば、皆様にはこれからリスキリングする可能性とはどれぐらいあると思われますか?
例えば軽貨物を辞め(もしくは続けながら)フードデリバリーを始めるとしましょう。
フーデリを始めるために学ぶことは新たな職への準備としての「リスキリング」と呼べるのか、配達仕事の延長としての「学び直し」となるのか、どちらでしょう?
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転職に結びつくリスキリングって配達仕事じゃ無理だぁっ!
まあ別にどっちだってよい(笑)
実際大して勉強などしないでも軽貨物からフーデリへ移る(もしくはWワーク)なんて、皆やってますもんね。
もし配達仕事での「リスキリング」があるとすれば、それは車やバイクの免許取得の時に勉強した時でしょう。
でも配達仕事するために車やバイクの免許取るなんて人はほとんどいないでしょう。
違う目的で免許取得したものがたまたま使い回しできただけ。
そして運送業で「学び直し」があるとすれば、フォークリフトや大型免許等を新たに取得する時かな。
本来なら職を変えるためのスキル取得は「リスキリング」と呼ばれるのだが、運送業の中でのアップデートなので「学び直し」と呼ぶのが正しいのかな。
やはり全くの異業種への変化に対しての準備・行為が「リスキリング」となるのでしょう。
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「気合いだ」「根性だ」はリスキリングの邪魔でしかない!
私が運送業から介護業界へ移る時、何か「リスキリング」をしたかというと実はほとんど何もしていない。
求人情報を眺めていた時には介護業界は何らかの資格か経験がないと入れないと思っていました。
介護資格の初歩でもある「初任者研修」というのを受けようかと思った時もあったが、一般的には資格取得に5万円~10万円ほどかかる。
この歳で低賃金の介護職で資格取得の元を取れる気がしなかったので、資格なしで募集している求人にターゲットを変更。
いつも思うのだが、介護現場は人手不足と嘆きながら求人のハードルは「要資格」か「要経験」が多い。
これじゃあ自ら首を絞めているのと同じ。やりたくてもはじかれる人もいるでしょう。
確かに人の命に関わる仕事ですから緩いハードルでは人間的に問題のある者も受け入れるのは恐い。
参入障壁の低い宅配やフーデリの配達員の質が問題視されていることを考えれば納得。
それで国は資格取得のハードルを下げようとまた頓珍漢なことを言い出しているが、それより介護報酬をしっかり引き上げた方が人手不足解消には有効だとなぜ考えられないのだろう?
それは介護職だけでなく物流や建設の業界にも言えますけどね。
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ふとした気付きが生成AIを使い倒そうとしたキッカケに!
無資格未経験でも運よく私の希望条件をほぼ満たす案件に採用され、リスキングせずに華麗(?)な転職を果たしました。
介護施設といえ高齢者でもできる裏方の仕事ですからさほど難しい仕事は無く、私の人生はこのままノホホンと緩い時間が流れていくのかなぁと思っておりました。
まあそれはそれで悪くはなかったのですが・・・
そして突然その緩い生活に転機がおとずれました。
私が従事する介護施設は割と対外的に攻めていくタイプで、地域交流を意識してイベントの告知チラシなど頻繁に職員が制作していたのですが、ある日そのチラシを見て「これでは相手に刺さらないぞ」と思いました。
もう20年ほど前に広告の世界から離れたわたしですが、まだ広告マン魂が胸の奥に燻っていたようです。
職場で頼まれたわけではないが、ターゲットに刺さりそうなデザインを勝手に考え提案してみました。
そしてその出来栄えが認められてチラシ制作を任されることに。
でもそれは私の制作能力ではない。生成AIを使うことができた結果なのです。
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AIを使う側になるか使われる側になるかで人生が決まる!
世の中では数年前から生成AIが登場し、割と好奇心旺盛な私は軽貨物時代からそれを試してみてどっぷり浸かりました。
「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだ時と同じような衝撃が身体を貫いたのです。
「これはスゲェ!これからの働き方とか大きく変わるぞ!」と。
基本的に生成AIは今はプロンプトと呼ばれる指示で画像なり文章なりレポートなりを数秒~数十秒で生成してくる。
生成の出来栄えはプロンプトの内容・質によって大きく変わる。
プロンプトエンジニアリングというスキルが脚光を浴び、AIを使う側の立場としてこれからの働き方を変えつつある。
そこに気付けたことで毎日のように新たに生み出される生成AIに何とかついて行こうとしている今の自分が、「リスキリング」している状態なのではないか。
そのスキルで転職しようと考えているわけではないが、生成AIを学ぶというのはこれまでに全くなかった方向性。
そして見よう見まねで生成AIを試してきたことのほんの一部が自分の働き方を変えようとしている。
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時間をかけずに次々とAIが作品を生みだす。気持ちエェ~っ!
以前にも書きましたが「広報」の肩書をいただき名刺も作ってもらい、営業的に外で活動することも許されています。
ただの介護現場の裏方さんから「広報」として表側の仕事も任されるようになってきた。
枯れかけていた労働人生が一気にタイムスリップして広告マン時代に戻ったようだ。
単なる低賃金の単純労働から社内Wワークみたいな働き方に変わろうとしている。当然収入にも影響する。
介護職の求人にひっかっかりそうもない無資格未経験の高齢者が、生成AIを武器にこんなに面白い仕事に就けるなんて・・・
ちょっと収入が増えたので私は自己投資することにしました。
まずはこれまで無料で使えるグレードの低い生成AIだけ使っていたのが、有料課金してよりグレードの高い生成AIをつかうことにしました。
これで更に制作物のデザインに幅を持たすことができる。
次に生成AIのスクールを受講することにしました。
数万円の出費にはなるけど、なんちゃってデザイナーから脱皮してそれなりのスキルを身につけ自信を持って生成AIを使いこなせるようにし、信頼を確固たるものにする。
個人事業としてココナラやクラウドワークス等で初心者向けの案件取れるぐらいにはなるかもしれませんが、今は皆が生成AIを使ってくる時代だしそこまで背伸びはしない。
それに事業所得にするとインボイスの問題で面倒なことになるから、社内Wワークで全部給与所得にしておいた方が楽だしね。
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書や盆栽の形のような趣味の世界にもAIは影響を及ぼすだろう
仕事に使えるかどうかは別にして、生成AIを学ぶのは刺激があって面白い。
やらされる「リスキリング」ではなく自主的に取り組める「リスキリング」は、高齢者が老後を過ごす上で是非おススメしたい。
何もせずボケ始めている場合ではない。
生成AIとの付き合い方によっては、労働寿命も健康寿命も延ばせるかもしれないのです。
「もうそんな面倒なことしたくないよ!」
いやいや、面倒なことを簡単にするためにAIを学ぶんです。味方につけるんです。
60代、まだまだこれから人生面白くしていかなくちゃ!