足元を見透かされる理由

労働者はなぜ辛いのだろうか?
仕事がキツイから?賃金が安いから?休みが自由に取れないから?

いろいろな要素が思い当たりますよね?
その根本的な原因が「自分の立場の弱さ」にあるのだと思うのです。
相手のルール・管理下に置かれて仕事をする以上、自分の都合が入り込む余地はほとんどない。

この労働構造を変えることはできないのか?一生奴隷のように働き続けなければならないのか?

会社員であればある一定の辛抱期間を経過すれば、自分の下に新人や部下が出来れば辛さが少し改善するかもしれません。
しかしそれでもまだまだ組織の下部であることに変わりはなく、逆に中途半端にマネジメント業務が増え、下の者から見られるプレッシャーも感じて更に辛さが増すこともある。

少しでも能力に問題があれば会社や上司からは責められ、下の者からは突き上げられる。
一度自分の中の弱さを見透かされると、組織の中では途端に居心地が悪くなったりする。

これは会社員に限ったことではなく、独立して仕事をする者にもよくあること。
個人事業主やフリーランスは会社員のように「会社」というバックボーンが無いため、個人としてのよほどのネームバリューが無ければビジネス上では苦戦を強いられる。
独立するとカード審査で落とされるというのも社会から足元を見られているんです。

個人が飛び込み営業をかけても大抵は門前払いを喰らう。
それは「営業をかける」=「仕事を頂く」という、最初から立場の優劣がハッキリしているから。
「お金を払う側」と「頂く側」には暗黙の優劣があり、それは日常でも「客」と「お店」のような関係でもわかりますよね。

ただし「お店」が三ツ星レストランのような知名度やグレードの高さを誇っていると、立場の逆転現象が起こり得る。
お店が客を選ぶみたいなことが可能になる。
値段は同業者や相場に関係なく自由に設定でき、客も選ぶことができる。

ここが生きていく上で非常に重要。
要は自分に主導権があるかどうかで居心地が全然違ってきます。

 

自分の値段はいくら?

仕事をするにも頂くにも、相手に足元を見られていては非常に窮屈です。
給料や報酬も言い成りで受けるしかないのでしょうか?

まず自分の値段(価値)をわかっていないのが問題です。

もし自分には能力がないのが明らかな場合、これは相手の言い成りになるしかない。
働かせて貰えるだけ有難いし値段の安い仕事しか請け負えないのも仕方がない。

しかし自分に多少なりとも能力があり、それを値付けすることが出来れば交渉の余地は生まれてくる。
その能力が個性的であればあるほど価値を高める(ハッタリをかます)ことが可能になる。
しかし一般的能力の範疇(体力に自信あります、根気強いです、等)では難しい。
よく面接で自分の長所として使われそうな表現ですが、これでは自分の値段(価値)は相手に伝わり難い。

自分に値段を付け、それを武器にできるかどうか。

そこに自信がないから相手に足元を見られ好き勝手に扱われるんです。
組織の中では存在感が薄く、いかにも会社にしがみついているようなタイプは低賃金のまま使われポイされる運命。

個人事業主やフリーランスも自分を使ってもらうメリットを相手に伝えられなければ、信頼を得られない。
他人に負けない「何か」があれば、それを最大限のセールスポイントにして商談に持ち込めるんです。

 

とにかくどのような状況でも「自分有利」にすることを考えましょう。
「会社員とはそういうものだ」とか「この仕事の値段はこんなもんだ」という概念を捨てましょう。
そうしないといつまで経っても相手に勝手に値付けされ、いいように使われるだけ。

日本人が世界の中で競争力を失ってきたのも、決められた時間に決められた仕事をして決められた賃金を貰うという没個性な働き方から抜け出せなかったからではないだろうか?

低賃金や劣悪な労働環境に我慢するのが美徳のような異様な雰囲気を受け入れ、個性や能力を「仕組み」の中に埋没させ、組織から弾かれることを恐れイタズラに歳を重ねていく・・・
そんな人生の先に一体何が残るのか?

安請け合いしないと生きていけない社会構造も問題ですけどね。
運送業界も似たようなもんです。皆で値下げ合戦して首絞めあって何やってんだか。
ようやくありついた仕事は長時間走ってガソリン使いまくって、挙句にはドライバーに真っ当な報酬も払えないとか・・・
何のために仕事やってるの?

ビジネスモデルが成り立たない仕事はやってはいけない。
それは会社員もフリーランスも同じ。
目先の売上げのために低単価の仕事を請けていても誰も幸せにならないんです。

「相手に恩を売っておけばいつかは返してくれるだろう」
なんて甘い考えも相手に見透かされていたりするご時世です。
そんな恩は他者の値引き提示で簡単に吹っ飛びます。相手の担当者だって自分の身は可愛いし組織にしがみつくためには「情」より「成績」を優先する。
そのためにも下請けの好意を仇で返す時代。嫌な世の中になったもんです。

周囲に同調して我慢していれば生きていけると思ったら大間違い。
自分の値段・価値をしっかり確立して安請け合いせず、自分をブランド化していきましょう!

主導権は常に自分が握る。仕事も働き方も自分が選べるのが当たり前だと考えてみる。
これまでのように何でもかんでも相手に決められてしまう他力本願的な生き方を変えないと、一生誰かの奴隷のまま終わってしまいます。

いや、いくら奴隷として会社に忠誠を誓っていても簡単にリストラされれば奴隷ですら終われない。
では組織から放り出されてしまったら貴方が忠誠を誓うべき主は誰ですか?

結局は自分自身が主なんです。
だったら早くから主としての立ち位置を確立しておくべき。
自分を動かすのは自分というエンジンであり自分というハンドルで方向を決めるんです。

自力本願に生きていれば、相手に足元を見透かされようが怖くない!
自分のルールは自分で作る!人生の主導権は自分で持っておきましょう!

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