軽運送業、初めの一歩!

オレの進む道はこれでいいのだろうか?考え直すなら今だ!
軽貨物の仕事を始めようと思った時、恐らく多くの方がイメージするのは「宅配」の仕事だと思います。
実は軽貨物の仕事・働き方にもいろいろあるのですが、自分に合わない仕事を軽貨物運送業と思い込んで始めてしまっている方は意外に多いのではないでしょうか?
そういう私も開業当初は宅配仕事をするものだと思い込んでおりました。
幸か不幸か紹介されるはずだった某大手運送会社(ヤマトや佐川ではない)の宅配の仕事が先に埋まってしまい、準大手運送会社の企業便配送の仕事でスタートしております。
最初に巡り合う仕事って、恐らく運送仕事の右も左もわからないまま始めるため、それが良いのか悪いのかわからない。
特に請負契約・業務委託契約時に詳細を確認せずに始めてしまう方が多いので、Amazon配達員の訴訟のように「聞いてないよぉ~」という面倒な事態に陥りやすい。
無知なドライバーをカモにする悪質な業者も多いので、まずは軽貨物の仕事にはどんな種類があって、それぞれにどのような特徴があり、自分との相性や目指すところが何なのか?を確認してから始めてもらいたいのです。
決して「宅配」だけが軽貨物運送業なのではありません。
今回は2024年問題でドロドロし始めた運送の世界にハマらず、自分が軽貨物運送業をやる理由・意義と言うものを整理するべく、改めて軽貨物運送業の世界を確認していこうと思います。

働かせ放題の軽ドライバーから搾取するのが一番簡単!
目次
軽貨物運送業の仕事の種類と概要
1.宅配便ドライバー
2.企業便(商業貨物)ドライバー
3.ルート配送ドライバー
4.スポット便ドライバー
5.チャーター便ドライバー
6.引っ越し便ドライバー
7. 特殊車両誘導ドライバー
8. フードデリバリー
※一覧表:軽貨物運送業の仕事の種類と特徴
まとめ

軽貨物に何を求めるかで働き方は決まってくるのだ!
軽貨物運送業の仕事の種類と概要
- 宅配便ドライバー
- 業務内容: 個人宅や企業への荷物の配達。
- メリット: 需要が高く安定した仕事量が見込める。頑張りが報酬に繋がる。
- デメリット: 配達完了分のみ報酬にカウント。長時間労働になりやすい。日々売上に差が生じる。
- 企業便(商業貨物)ドライバー
- 業務内容: 主に法人や店舗、工場や企業への荷物の配達。
- メリット: リピートが多く再配達がほぼない。日収制が多く月の売上が見込みやすい。
- デメリット: 大量・大型の荷物を扱うことも多く、体力を要する場合がある。日収制なら月収の上限がある。
- ルート配送ドライバー
- 業務内容: 決められたルートを回り、商品を配達する。
- メリット: 配送ルートが固定されており、仕事の予測が立てやすい。
- デメリット: ルーティンワークになりがちで、変化に乏しい。報酬は安定するが上限も低め。
- スポット便ドライバー
- 業務内容: 緊急で荷物を発送する配送方法。アプリで仕事を得るギグワークもこの類。
- メリット: 単価の高い案件が多く、効率よく仕事を請ければ収入がグンと高くなる可能性がある。
- デメリット: 予定が立てにくく不規則な勤務時間になる。報酬も低下気味で収入も不安定。
- チャーター便ドライバー
- 業務内容: 依頼者の貸し切り車両として運送する。アプリのギグワークでも依頼がある。
- メリット: 依頼者のニーズに応じたサービスが提供できる。
- デメリット: 予定が立てにくく、不規則な勤務時間になることがある。
- 引っ越し便ドライバー
- 業務内容: 軽車両で運搬可能な、主に単身者の引越し時の荷物運搬。ジモティ等で自ら営業が可能。
- メリット: 人手不足もあり引越しシーズンには相当な需要が見込め、収入を大きく増やすことも可能に。
- デメリット: 不定形で重い荷物を運ぶことが多く、車両室内や荷物のキズに精神を擦り減らす。
7.特殊車両誘導ドライバー
◦業務内容: トレーラー等の特殊車両の前後に配置され、安全に目的地まで誘導する。
◦メリット: 荷物の積み降ろしはなく運転に専念できる。非常にレアな仕事で報酬は高め。
◦デメリット: 主に長距離・長時間の運転となり一定の速度とコース厳守はストレス度が高い。
8.フードデリバリードライバー
◦業務内容: アプリを介してデリバリーを請け負うシステム。車・バイク・自転車・徒歩での配送が可能。
◦メリット: ドライバーは好きな時間に活動できる。隙間時間に気軽に報酬を得ることができる。
◦デメリット: 社会情勢等で荷量や報酬額に大きな変化が起きる。安定を求めることは困難。

サラリーマンみたいな働き方のドライバーになりたかったの?
※一覧表:軽貨物運送業の仕事の種類と特徴
仕事の種類 | 業務内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
宅配便ドライバー | 個人宅や企業への荷物配達 | 需要が高い | 再配達が発生しやすい |
企業便ドライバー | 企業への商品配達 | 安定した収入 | 体力を要する場合がある |
ルート配送ドライバー | 決められたルートの商品配達 | 仕事の予測が立てやすい | ルーティンワークになりがち |
スポット便ドライバー | 緊急配送 | 単価の高い案件が多い | 予定が立てにくい |
チャーター便ドライバー | 依頼者の貸し切り車両として運送 | 依頼者のニーズに応じたサービス提供可能 | 安定した仕事量が見込めない |
引越し便ドライバー | 単身者の引越し時の荷物運搬 | 引越しシーズンに需要が高まる | 体力的に厳しい |
特殊車両誘導ドライバー | 特殊車両の前後に配置され誘導 | 荷物の積み降ろしがなく報酬も高め | フリーで仕事を獲得するのは困難 |
デリバリードライバー | アプリを介したデリバリー仕事 | 稼働時間は自由で隙間時間の活用が可能に | 環境の変化が大きく不安定 |
一番需要が多く、繁忙期に稼げる可能性が高いのは「宅配」。
労働時間が短く、収入は多くは無いが確実に数字を見込めるのは「企業配」。
その他の仕事は働き方の自由度は高いが収入の安定性は?となる。

目の前の荷物しか見ていないのはダメ。目指すのはどこ?
まとめ
この記事では、軽貨物運送業の主要な仕事の種類とそれぞれの業務内容、メリット・デメリットなどを紹介しました。
細かく探していけば、上記以外にも軽貨物運送業としてラインアップできる仕事や働き方はあるかと思います。
軽貨物に限っても各職種にはそれぞれの特色があり、自分のライフスタイルや希望に合わせて選ぶことが重要です。
いくら開業のハードルが低いからと、おいそれと簡単に飛び込んできても長続き・成功できるとは限らないのです。
何より軽貨物運送業をやる目的は何か?
稼ぎたいのか?・・・ならば荷量や労働時間に文句を言わない覚悟
自由に働きたいのか?・・・ならば収入には目をつぶる覚悟
法人成したいのか?・・・ならば相当な工夫と人脈を作る覚悟
ある意味、会社員より自己管理が求められます。
そして大事なのはいつかは軽貨物運送業を引退する時が来る。
それからの人生の方が長いと思うべし。
個人事業主としての老後は会社員と比べてもかなり不利がある。
老後の人生設計を意識して軽ドライバー生活を構築して欲しいのです。
激動の時代、どんな職業にも困難が待ち受けています。
軽貨物運送業もいろいろと指摘されることは多いですが、多様なニーズに応えることができるためしばらくはさまざまな形での需要が見込まれるでしょう。
適切な職種を選び、軽貨物運送業でのキャリアを築いていきましょう。
改めて言います! 宅配だけが軽貨物運送業ではありませんよ!