全国の感染者数再増加、トレーニングジムはどうなる?
東京都の7月16日の新型コロナウイルスの新規感染者数が286名と過去最多を更新したと報じられました。
そして本日、更に最多数を更新する293人の感染者が!
全国的にも感染者数は増加傾向が顕著で、この状況で利権絡みの臭いがプンプンするGоToキャンペーンを強行しようという政府の姿には、もはや呆れを通り過ぎて嫌悪感すら覚えます。
東京都だけでなく隣接する埼玉・千葉・神奈川も連日感染者数がかなり増えてきています。
そして本日神奈川県では神奈川警戒アラートが発動されました。
このままでは都市圏においては緊急事態宣言となっても不思議ではなくなる。
今回のウイルス騒動では数多くの業種に多大な影響が出ています。
GoToキャンペーンの趣旨の主な対象でもある観光・宿泊・運輸業界の救済的なアイデアとして予算を計上することについては良しとして、なぜ最悪のタイミングの中で強行しようとするのか?
世論の疑問の声についに政府もキャンペーンの一部変更を発表してきました。
「東京発着の旅行」と「高齢者、若者の団体旅行や、宴席を伴うツアーを組む旅行会社」は割引事業の対象から除外になる。
一体高齢者とは何歳以上を指すのか?団体とは何名?若者とは何歳まで?宴席の定義は?・・・
急場しのぎの苦し紛れの駄策。
直前にアレもダメコレもダメと割引対象から外したら、さすがにお得感に乗っかろうとしていた旅行予定者もキャンセルする人は増えるでしょう。
しかもキャンセルに対するトラブルについては国は関与しませんよと。
自信満々に企画したものが意外に国民受けが悪く、直前でこんなに混乱するくらいなら、そもそもキャンペーン自体を延期するなり中止すればよいだけの話。
もはやキャンペーンの体をなさない中身のものをどうしても急いでやりたいんですな、国は。
やはり利権が大事なんですね。
どうも今の政権はやることが国民目線からずれている。
一番欲する場所にピンポイントで素早く効果的な政策を打ち出せないものなのか?
今回のキャンペーンだって予算1.7兆円ということですが、果たしてそのうちのどれぐらいの金額が当事者に届くのでしょう?
また中間に怪しい業者を挟み、数千億円規模で中間搾取されてしまうと誰もが案じていますよね。
私の複業の中に大きな打撃を受けた業界の一つ、スポーツジムの仕事があります。
今回のウイルス騒動においてはかなり早い段階で、クラスターが発生する可能性の高い業種として指摘されており、このブログでも以前に関係した記事を書いております。
実際数多くのフィットネス・ヨガ・トレーニングジムといった店舗が休業要請となり、売り上げが激減しております。
観光産業とは規模は違えど、健康産業は映画館・劇場関連のエンターテイメント業界とともに国民の生活に根付いているのに、あまり重要視されていないのか厳しい状況です。
人を集めて商売としていた業種は当分の間は耐えていかねばなりません。
かといって政府のGoToキャンペーンの中ではサービス業の中にも優先順位があるのか、悪く言えば政治家のコネクションが薄い業界であるから救済策も無いのでしょうか。
緊急事態宣言が解除され営業を開始したところも多いでしょうが、ビフォーコロナの時とはかなり様子が変わっています。
全てのフィットネスやスポーツジムが同じ状況とは限りません。私が従事しているジムにおいての例をあげてみます。
まず営業時間の短縮。
来場者の検温と氏名・連絡先記入(利用する度)
トレーニングルーム内の利用者数の制限。
マシンの間引き、間隔を広げマシン間にシールドの設置
ウエイトトレーニング等の補助行為の禁止(濃厚接触回避)
更衣室の人数制限、ロッカー数削減、シャワールーム利用不可
有酸素マシン利用中以外のマスク着用のお願い
マシン利用毎の除菌の徹底(セルフでもお願いしています) etc
ざっとこういうことがビフォーコロナから変わりました。
以前はどちらかというと説明や指導といった至近距離での会話が多い接客業でしたが、今はソーシャルディスタンスの中で接点を避け除菌清掃を中心とした雑務(以前もやっていましたが)の比重がとても大きくなっています。
利用者もルールが増えて面倒だと思いますがスタッフも作業や目配りが大変です。
人が何人か集まるとどうしてもルールを守れない・守らない人は一定数いますよね。その者に対しての接し方がまた気を遣います。
何故か逆ギレするするんですよね。
そして以前は深夜まで営業していたのですが、再開後は21時営業終了になりました。
これも利用者側から見れば不満のタネになりがち。
会社帰りにゆっくり来ても十分トレーニングできたのが、今はそうもいきません。特に利用者数制限を設けたので時間内に来れても定員オーバーでしたら利用できない可能性もある。
ぶっちゃけ利用者はかなり減りました。新規も常連さんも。
この状態で半年1年と運営するのはなかなか厳しいだろうなと思います。健康産業向けにGoToジムみたいなキャンペーンもやって欲しいですけど、正直なところ今は人が来ないで欲しいというのもある。
緊急事態宣言中はYouTube等で「おうちトレ」のように自宅で手軽にできるトレーニング動画が多数紹介されたのが利用者減に影響しているのでしょう。
わざわざお金払って感染にビクビクしながらトレーニングしにいくのは、ストイックに鍛えている者以外にはリスクが高いと感じるでしょうね。
再オープン当初は来られた方はマスク装着率は100%で規律は守られていたのですが、数週間経った今はマスク無しで最後までトレーニングする者も増えてきました(マスク装着はあくまでもお願いレベルです)。
マスク無しで固まっておしゃべりしている者もいます(スタッフが注意します)。
こういう緩みなんですよね。結局は。
一部の勘違いしている方々が周囲に迷惑をかけていることに無頓着なんです。
利用者やスタッフの中に誰か一人でも感染者が出ればジムは一気にクラスター化します。
どこかのジムでクラスターとなればまたこの業界が自粛要請の対象になってしまう。
今度ジムを閉めることになれば少なくても年内はクローズ。
そうなれば困るのはスタッフはもちろん利用者も同じこと。
もう今の政権には何も期待できないし自分たちで仕事を守っていくしかありません。
GoToキャンペーンに期待している観光業関連の方々も、下手すれば感染者拡散キャンペーンの可能性もあることを念頭に置いて、自力で打開する方法も考えておかないと。
他力本願ではインバウンド同様に痛い目に遭う。
私の複業はすべてが問題ないわけではありません。
軽貨物にも影響がありますしジムの仕事にも影響があります。しかしリスクを分散しているおかげでトータルでの影響は少なくて済んでいます。
もしこれが何かの仕事・収入に依存する働き方をしていたら・・・
やはりリスクヘッジを効かせた複業スタイルというのは精神的によろしいですな。