固定観念・既成概念を打ち破れ!
日本・日本人を単体で見ると、島国という立地や歴史の影響からか独特の文化・言語を基盤に世界でも稀有なポジションにあると思います。
諸外国のような地政学的リスクが少なく治安が良く風光明媚、国民は勤勉で協調性があり思いやりと奥ゆかしさに溢れるという評判が他国から見ると一度は訪れてみたい魅力的な部分に映るのでしょうか。
確かに他国と地続きでないことで侵略の脅威にさらされない(過去には2度、元寇と呼ばれるモンゴル帝国=元の襲来の例もありましたが奇跡的に事なきを得ている)ことが現在の日本に繋がっている。
もし元寇により日本が侵略されていたら歴史は大きく変わっていたでしょうし、私たちは今この世に存在していないでしょう。
第2次世界大戦の敗戦でも国が分割されず、日本として残ったことも奇跡かもしれませんね。
戦後の日本の驚異的な復興具合を考えると、やはり日本人には勤勉で協調性という遺伝子が深く備わっていると思ってしまいます。
一つの目標・目的を示されるとそこへ突き進む力は大したものだと。
しかし個々の能力は誰かの指示系統の下では発揮できるのに、個々での独創性・企画力を求められると途端に雲行きが怪しくなる。
誰かに付いていくのは得意だが、先導するのは苦手?
既にルールや先例があることについては従っていけるのだが、自ら新しいルールや先例を作ることには消極的。
というか新しいことをやろうとすると必ず抵抗を受ける不思議。
「出る杭は打たれる」という諺は実に日本的であり、誰もが経験をしたことがあるのでは?
争いを好まず変化を恐れる。責任を負いたくない中間管理職に事なかれ主義が蔓延している日本社会。
少しの失敗すら許されないという保身体質が企業の成長をも阻害している。
これじゃぁ新しいアイデアも出てこないしワールドワイドな競争力をどんどん失っていく。
日本に「起業」がなかなか根付かないのも、不安が脳裏を占拠するからではないか?
「どうせ失敗する」「上手くいった試しがない」「なぜ会社員を辞める?」・・・
人と違うことや新しいことをしようとすると必ずマイナスのバイアスがかかる。
私が軽貨物ドライバーを始める時も「やめとけバイアス」は相当なものがあった。
当時は軽貨物ドライバーという働き方自体が市民権を得ていないような時代であり、仕事の内容云々よりも会社員こそが安心安全安定という考え方が信じられていた。
なぜ軽貨物ドライバーという働き方がダメなのか?
人間にはどこかに他人のやることを否定したがる固定観念があるのでしょうかね。
その固定観念は恐らく「会社員」という日本人に浸透している働き方に起因していると思われる。
毎月同じ給料を貰えることが唯一の安心安全安定だと信じて疑わない。
会社員より労働時間が少なく収入が多くても、それは固定観念に外れるからダメなの?
毎日通勤し始業時間を守り、決められた給料で他人より遅く帰るのが美徳という固定観念っておかしいと思わないのかなぁ・・・
そんな堅苦しい日本においてもちょっと良いなと思ったニュースがありました。
高校が「夜に体育祭」したらド派手になった-光るペンライトで応援 初期の目的は熱中症予防
(RKBニュースより)
福岡の福岡第一高校と第一薬科大学付属高校による体育祭の合同開催。
一般的には高校生の体育祭は昼間というのが常識ですよね。私もそれが当たり前と思ってました。
ところがこの常識を覆してみせたのが夜の体育祭。
最近各地で話題になっている学校行事の熱中症問題。
その対策として日差しのない割と涼しい夜間に体育祭を実施するというこの発想。
そしてそれを実行したことが素晴らしい。
もちろん簡単にできたわけではないでしょう。
未成年の夜間行事、近隣への騒音問題、教員の残業(?)等々・・・
特に夜間行事ということで近隣への理解・協力を得るのは大変そうですよね。
最近はラジオ体操や盆踊りですら苦情で出来なくなっている時流ですから。
夜の体育祭というアイデアはこれまででしたら体育祭は昼間という固定観念が邪魔して没になっていたことでしょう。
出来ない理由を考えるのは簡単ですが、どうしたら出来るを考えてこそ未来が生まれる。
一応「熱中症予防」という大義名分があったにせよ、映像にもあった生徒たちのキラキラした顔がすごく印象に残りました。
夜の学校行事という新鮮さと光や花火を効果的に使ったエンタメ性は若い子達にはウケるの必至。
暑さにダラける日中の消化的行事に比べて集中力が全然違うのが見てとれます。
日本人のポテンシャルを最大限に発揮させるヒントが満載なニュースでした。
今回のブログのテーマ、「固定観念・既成概念を打ち破れ!」というのはまさにこの夜の体育祭そのものです。
未成年の行事は日中に行われるという既成概念、それが当たり前という固定観念、それに疑問を持たず頷いているだけでは何も変わらない。
前例に異論を唱えれば抵抗を受けるからこれまで通りで行きましょう!というのは社会人の世界にもたくさんありますよね?
学校教育にも投資の授業が取り入れられたり特定の分野を専門的に学べる大学が増えてきたりと、ようやく日本にも個性を大事にする雰囲気が漂ってきました。
オリンピックでの新しい競技で日本の若い力が躍動しているのも、新しいことにチャレンジする魅力が浸透してきたからでしょうか。
事なかれ主義から脱却し、前例に固執せず、アイデアは臆することなく出す!
停滞している企業、職場、人間関係・・・
何が空気を重くしているのか、わかっていても誰も口に出せないことってよくありますよね。
どうしてもそこを改善できない、する気がない場所であるなら「そこから去る」ということも視野に入れて次のステージのことを考えた方が良いと思います。
なんて軽々しく口にすると「無責任なオヤジだ」とお叱りを受けそうですが、だってそんなことで悩む期間なんて残り30年ぐらいなもんでしょう?
30年なんてあっと言う間に終わってしまいますよ。あと30回しかクリスマス楽しめないんですよ?
だったらとっとと次のステージに移って前に進める人生を歩んだ方が良い。
いつまでも過去の慣習や常識に縛られているなんて、誰のために生きているの?
人の顔色ばかり伺って納得できないことに人生を消費するのって勿体ないですよねぇ。
自分の好きな事ばかり出来るわけではないけれど、出来るかどうかにチャレンジするぐらいはやって欲しいなぁ・・・