LIFE SHIFT WORK SHIFT その2

老いても自分の人生に新しい物語を刻んでいこう!

もし日本に四季が無く1年中が春みたいな陽気であったなら、アウトドアで仕事をされている方々の労働寿命は精神的にも肉体的にも、もっと長くなっているのではないだろうか?
特に最近の夏場における気候は昭和の頃とはちと違うと感ずる。

昭和の時代は現代のように吸水速乾に優れた衣類などほぼ無いし、塩分補給に優れた飲料水なども飲んだ記憶など無い。麦茶が定番。
私が中学高校時の部活動などでは「バテるから水を飲むな」とか平気で言われていたし、そんな狂気の沙汰がまかり通っている中でも炎天下で倒れる者はほぼいなかった。
大人が倒れるニュースも記憶にない。

今は四季に合わせて冷暖対策に優れた衣類も当たり前のようにあるし、自販機でもコンビニでもいつでもどこでも飲みたい時にポカリやアクエリアス等がすぐに飲める環境がある。
しかしこれだけ恵まれた環境が増えても、むしろ昔より暑さで倒れる者は増えているし実際気温も高くなっている。
アスファルト道路が増えた影響もあるでしょう。
いくら鍛えている、慣れていると言う人でも、人間の機能が対応できることには限界がある。
花粉症と同じように最初は平気だと思っていたのに、蓄積されてきたコップの水が溢れる時にいきなり発症するようなことはよくある。

異常気象が知らず知らずに精神や体力を削り、中高年に差し掛かる辺りから自分の我慢できる臨界点が訪れ、まさに表面張力でギリギリ踏ん張れている状態になる。
そこで我慢を続けることで精神を病んだり突然の疾病に襲われるのが現代社会人には多いのではなかろうか?
皆様も思い当たる節はありませんか?

脱出するのにいつまでも時間は待ってくれません。急げ!

私の第一線からの引退の理由の一つが、自分が体力的にこの臨界点に近いことを悟ったから。
頑張ればもう少し肉体を酷使することも可能と錯覚するのだろうが、既に表面張力で均衡を保っているだけなので何かのキッカケで一気に崩壊する。
大雨等で河川の氾濫が危ぶまれる状態で、避難できずにいる近隣住民のような状態と言えばわかりやすいか。
本当は逃げるタイミングはあったはずなのに・・・

私はビビりなので割と転ぶ前に杖を用意するタイプ。
まだまだイケル!と自分に嘘ついてどこかを痛めたりすれば年齢的にも回復に時間がかかるし、復帰する頃には既に体力の臨界点は超えているので働くこと自体が困難になるのは恐い。

夏が得意だったはずなのに暑さにへばるようになり、血圧が高めで瞬間的にイキむ作業の多いことの危険性、重い物を持つ・階段を上がることが急に辛く感じてきたことなど、自分の今の仕事への臨界点を強く感じるようになりました。
荷物事故・交通事故等で何かやらかす前に身を引こうと考えた次第です。

そして前回のブログでお伝えできなかった第一線からの引退の理由。
それは「動ける時に動いておこう」という考えです。
今なら間に合う70歳以降まで続けられる働き方を手に入れるタイミングが目の前にある。

シフトチェンジは何故必要か?使いこなせば快適になるよ!

60歳過ぎての転職をどのようにお考えでしょうか?
これを経験したから言うが、いかに40代50代の転職が選択肢も可能性もあったと強く感じる。
それだけ40代50代と60代の転職の難易度には天地の差があるのです。
これは未来からの声だと思っていただければ。

時代は多様化していて働き方も昭和の頃とはずいぶん変わっています。
タイトルの「LIFE SHIFT WORK SHIFT」というのはどこかで耳にしたことがあるでしょう。
数年前に話題となった書籍によく使われていたワードです。

人生100年時代、一つのことに固執してずっとやり通す以外にも、各人の年代に合わせた生き方・働き方を考えてみると可能性と豊かさが広がりますよという教えと気付き。
確かにそうだよなぁと思うところはある。

若い頃と中高年になってからでは体力も違うし考え方も違ってくる。
経験や学びを積み上げていくと、以前には見えなかった景色が見えてくる。
なのにそれを活かさず現状を変えようともせず、窮屈な人生に自分を押し込み我慢を続けるのか?
なぜ目の前のいろいろな選択肢をスルーする?

自分で考え動いて一番の居場所を見つける旅が人生なのさ!

20代には20代の、40代には40代の自分に合った働き方や暮らし方があるだろうに。
でも今より悪くなることを恐れ、少しの変化も恐れ、今の状態を変えないことが最高なのだと自分に言い聞かせる。
もちろん動かないことが最高なのかもしれない。本当に?

動植物や昆虫の世界では「今」という時間概念しかない。
将来的にどう動こう、どこに住もう、などと計画的には考えていない。もちろん過去を振り返ることもしない。
目の前の餌を捕らえ目の前の者と交尾し、結果的に子孫が残る。偶然性に依存する生き方。
ただ彼らが生きている時間は人間と比べて非常に短い(カメのような長生きするものもいるが)。
将来設計などほとんど意味が無いというか、そんな悠長な時間を生きていない。

ところが人間はどうだろう。
親といる時間は動物と比べて非常に長く愛情を享受できる時間も長い。
義務教育もあるし、友人が出来、協調性や社会性も学べる。他の生き物に比べてナント恵まれているのだろう。

生きることに計画性などなく本能的に行動しているだけの動物や昆虫に比べて、私たちは計画的に物事を考え行動できる。
ところが多くの人間は学校教育の意味を理解せず(私も含める)、半自動的に会社員になり(私も含める)、そして本気で望んだ仕事や会社でない場合は転職という壁にぶち当たる。
本当に計画性を持って過ごしてきた人生か?
行き当たりばったりだから今苦労しているのではないか?

何歳になろうが楽しく働ける場所はある。気付いた者勝ち!

臨機応変に職や生き方働き方を変化させている人ってどれぐらいいるのだろう?
1つの仕事・会社・住む場所・友人知人に拘りなく、柔軟に移り変われるのは社会の荒波の乗り切り方かもしれない。
そしてそれを実行するのは自分を良く知り、タイミングを見誤らないことが最低条件なのだろう。

中高年になって現状に苦労しているのに転職等で自分を変えることができない人の特徴というのは、自分を良くわかっていないからではないか?
仕事に不満・問題があるなら何故辞めない? 仕事・会社と自分がミスマッチしていることに気付いていない?
年齢や収入の不安で動けないなら、動くことをマイナスにしか捉えられない自分に問題があるのでは?

私は結果的に世代ごとに仕事が変わってきた。特に中高年以降は計画的ではなく荒波にもがいた結果という状態。
20代30代は広告代理店、40代は不動産関係とこの辺まではおおよそ計画通りというか望んでいた移り変わり。
ところが不動産関連の中でステップアップしていこうと思っていたのにそこで計画が頓挫した。
40代最後にこれからどう生きるか悩んだが、そこで軽貨物で個人事業主という今まで考えたこともなかった働き方・生き方を選んでみたが、これが自分の中では大ヒット。
やってみて初めて結果がわかる良い例になった。

動けるうちに次のステージに移っておけば老後は楽しめる!

そして体一つで食っていく生き方の壁にぶち当たったのが今。
せっかく手に入れた心地よい働き方だが、無理できぬことを悟ってしまった。
ここで決断すべきことは
●いけるとこまで頑張ってその先はなるようになれ。
●経済的に余裕のあるうちに一旦すべてを見直し、いかに長く働き続けていけるかにシフトチェンジする。
私は後者を選択。まさにSDGs。持続可能な開発目標ではないか!
70歳以降をも働ける安全手形を得ようと早めに動いておりますだ。

頑張ることを続けるのは逆にシフトチェンジも遅れることになる。
60歳前後ならギリギリ採用される仕事はいくつかあるし、今動いておけば65歳過ぎて仕事を探す悲哀を回避できる。
これが今回の行動、現職を辞める後悔より先を考えようとした理由です。少し遅かったぐらい。

20代~30代、40代、50代、そして60代~ (これ以降もあるのか?)

という「LIFE SHIFT WORK SHIFT」を結果的ながらやってきました。
もしこれを意識的に計画し実行できていたなら、もっと楽しく豊かな人生を謳歌できていたかもしれません。

人生100年って長いよなぁ~
上手にシフトチェンジしていかないと、エンジン焼き切れちゃうよねぇ。

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