まもなく施行!軽貨物運送の安全対策強化で個人事業主はどう変わる?

頻繁に軽貨物ドライバーの違法が発覚・許しを請う姿に出会うかも?

昨年の記事でもご紹介しておりましたが、いよいよ来月1日より貨物自動車運送事業法の改正に伴い、新たに軽貨物事業者にも「軽貨物安全管理者制度」の導入が実施されます。
もちろん軽貨物車両でお仕事されている方々(フードデリバリーも含む)は既に準備は万全に出来ておりますよね?
まさかとは思いますが、「軽貨物安全管理者制度って何?」という人がまだいらっしゃる場合には、今回の記事を参照に早急に準備を進めておきましょう!

それでは2週間後に施行される「軽貨物安全管理者制度」についておさらいしておきたいと思います。
周知のとおり2025年4月より軽貨物運送事業者の安全対策を強化するための法改正が施行されます。
法改正の背景にあるのは、近年、軽貨物運送の需要が急増する一方で事故件数も増加傾向にあり、安全対策の強化が急務となっているからです。
今回の法改正は軽貨物運送事業者の安全意識を高め、事故を未然に防ぐことを目的としています。
しかしこの法改正は法人規模の事業者だけでなく、個人事業主として働く軽貨物ドライバーにとっても大きな影響を与える可能性があります。
そこで本記事では、法改正の具体的な内容と個人事業主が注意すべきポイントについてわかりやすく解説していきたいと思います。

自由気ままな軽貨物という生活は無くなる運命にある

目次

  1. 法改正の背景と目的
  2. 法改正の具体的な内容
  3. 個人事業主への影響
  4. 個人事業主が取るべき対策
  5. まとめ

1.法改正の背景と目的
近年、インターネット通販の普及や宅配サービスの多様化により、軽貨物運送の需要が急速に拡大しています。それに伴い、軽貨物運送事業者の数も増加していますが、残念ながら事故件数も増加傾向にあります。
このような状況を踏まえ、国土交通省は軽貨物運送事業者の安全対策を強化するため、貨物自動車運送事業法などの一部を改正しました。
今回の法改正の主な目的は以下のとおりです。
* 軽貨物運送事業者の安全意識の向上
* 運転者の安全確保
* 事故の未然防止
* 軽貨物運送事業全体の安全性向上

夜遅くに配送していると労働時間超過問題で職務質問されるかも?

2. 法改正の具体的な内容
今回の法改正では、主に以下の点が強化されます。
貨物軽自動車安全管理者の選任義務化
軽貨物運送事業者は、営業所ごとに「貨物軽自動車安全管理者」を選任し、国土交通大臣に届け出ることが義務付けられます。
1人で活動している個人事業主の場合は個人での届け出が義務付けられます。
安全管理者の主な業務
安全管理者は、以下の業務を行います。
* 運転者の健康状態の把握(アルコールチェック、バイタル測定等)
* 運転者に対する安全教育・指導(始業・終業時の点呼、定期的な研修等)
* 運行計画の作成・管理
* 事故発生時の対応
* 安全対策に関する記録・報告
運転者に対する指導・監督の強化
軽貨物運送事業者は、運転者に対して適切な指導・監督を行うことが義務付けられます。
特に、初任運転者や高齢運転者に対しては、特別な指導・適性診断を行う必要があります。
事故記録の作成・保存義務
軽貨物運送事業者は、事故が発生した場合、事故の概要や原因、再発防止対策などを記録し、3年間保存することが義務付けられます
国土交通大臣への事故報告義務
軽貨物運送事業者は、死傷者を生じた事故など一定規模以上の事故が発生した場合、国土交通大臣に報告することが義務付けられます。

いきなり研修だ記録作成だ届け出だとか、軽貨物やってらんねぇ!

3. 個人事業主への影響
今回の法改正は、個人事業主として働く軽貨物ドライバーにも大きな影響を与える可能性があります。
安全管理者の選任と講習受講
個人事業主も安全管理者を選任し、講習を受講する必要があります。
1人で活動している場合は、自らが安全管理者となり講習も受講することになります。
記録・報告業務の増加
日々の業務記録や事故記録の作成・保存、国土交通大臣への事故報告など、記録・報告業務が増加します。
安全意識の向上と自己管理の徹底
法改正をきっかけ、安全意識を高め、自己管理を徹底する必要があります。


4. 個人事業主が取るべき対策

法改正に対応するため、個人事業主は以下の対策を講じる必要があります。
安全管理に関する知識の習得
安全管理に関する知識を習得するため、講習会や研修会などに積極的に参加しましょう。
記録・報告体制の整備
記録・報告業務を効率的に行うため、スマートフォンアプリやクラウドサービスなどを活用しましょう。
安全運転の徹底
日頃から安全運転を心がけ、事故防止に努めましょう

毎日の健康・業務記録を作成し保管しておくのが必須となります

5. まとめ
今回の法改正は、軽貨物運送業界全体の安全性を向上させるための重要な取り組みです。
個人事業主の軽貨物ドライバーも法改正の内容を正しく理解し、必要な対策を講じることで安全で持続可能な事業運営を目指していかなければなりません。

とはいえ、Amazonの宅配のように日々狂ったような配達量をこなさねばならないドライバーにとっては、ただでさえ生活時間を確保するのが困難な上に配送以外の時間を法順守のための雑務に取られていくわけですから、疲労の蓄積により肝心の配送業務に支障をきたす恐れも出てくるでしょう。
安全対策のための法の改正によって、逆に安全が脅かされるようなことになれば本末転倒もいいところですな。

自由な働き方が魅力であった軽貨物運送業も、法の網がひろがってどんどん窮屈な働き方になっていきます。
これ、喫煙マナーの悪さが問題となり喫煙できる環境をどんどん圧縮している構図と酷似していますよね。
一部のだらしない者のせいで、どんどん居心地の良さが失われていく・・・

参考までに国土交通省の公式YouTubeチャンネルから、関連番組のURLを記載しておきます。

詳細版)軽貨物事業者における安全対策

皆と同じように苦しんでもしょうがない。転機を逃すな!

法の縛りがキツくなり、ガソリンは高値止まりでタイヤやオイル・修繕費なども右肩上がりに値上がりが続く。
ただでさえ報酬は増えないのに配達ノルマだけは増え、頑張って続けても将来的には個人事業主の年金はワンルームの家賃さえ払えないレベル。
今回の「軽貨物安全管理者制度」はインボイスに続いて軽貨物ドライバーを減らすキッカケになるような気がします。

4月1日より失業給付がかなりメリットのある内容になることもあって、ハローワークがかなり混雑すると予想されています。
待機期間が短くなったり給付までが1ヵ月程度になったりと、国の対策としては珍しく国民が喜ぶ内容。
縛りと経費ばかり増える軽貨物に見切りをつけ、ハローワークに行く絶好のタイミングが訪れようとしている?

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です