中高年からでは遅すぎる?後悔しないための終活準備

終わりよければすべてよし!という諺を痛いほど感じる今日この頃
先週、コロナ禍以降で初めてのテニスサークルの飲み会がありました。
十数名が参加し久々の再開を喜んだものですが、ふと気が付けばサークルメンバーの平均年齢が60歳を超えていることに皆が愕然としておりましたね。
思えば30年以上前の私がまだ独身の頃からの集まりで、実際にはサークル結成35周年ぐらいになっています。
一時期はメンバーが30名を超え、伊豆や河口湖、箱根などで毎年のように合宿が行われ、ペンション貸し切り・コートも4面貸し切りでプチ大会なども開催するなど、振り返ってみれば当時は生きていることにエネルギーがあったなぁと。
そんな長い付き合いのメンバー(中学からの付き合いの者は50年になる)が60歳を超えても元気に集まれるって、人と人との結びつきってバカにできませんよねぇ。
自分のカミさんとも来年で結婚35周年。互いに人生の半分以上一緒にいるわけだし共に大病せず何とか暮らせているのも有難いことなんですね。
まあそんな高齢者が集まるわけですから話題は「まだ働いてんの?」「年金は?」「子供はどうしてる?」みたいに共通項が増えてくるw
私と同年齢の者が多いので「年金」に関しては「特別支給の老齢厚生年金」を受給できる男性では最後の世代なため、やはり既に受給開始されていましたね。
でもメンバーの9割は60歳を超えてもまだ現役の労働者。
会社によっては定年が60歳で、嘱託や再雇用として大幅に収入ダウンしてもやはり将来が不安で働き続けているのだと。
ただ正規社員時代と比べて仕事量も内容も大きく減ったので残業も無くなり、今はしっかり定時退社で私と同じように19時前には自宅で晩飯を食べられる規則正しい生活になっていると。
案外こういう心身ともにストレスから解放されたことが、60代以降を健康に過ごせる大きな要因なんだろうな。
それでも皆が親を失ったり運動しなくなったりと「老い」を意識しているのがわかる。
しかし、「老い」を現実として意識するようになっても実際に何をすればいいのか、具体的なイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。
特に自分の周囲も高齢化した者が増えてくると老後や死について考える機会が増えてきます。
高齢化社会が現実に身の回りに感じられるようになっている現代において、「終活」という言葉を近年よく耳にするようになりました。
人生の終わりぐらいスッキリと、そして周囲に迷惑をかけないように幕引きしたいと考える機会も増えてきました。
そこで今回は、中高年からでも間に合わせるための終活の始め方について考察していきたいと思います。

普段平気そうでも突然頭の中が混乱すること、ありませんか?
ではタイトルにあるようになぜ「就活準備は中高年からでは遅すぎる?」と危惧しているかといいますと、厚生労働省が公表した今後の認知症と軽度認知障害(MCI)の患者数を新たに推計し
2024年に公表した国内における認知症およびMCI(軽度認知障害とも呼ばれ、認知症の一歩手前の段階)の数値によると、2040年には認知症が約584万人、MCIが約613万人にの
MCIの具体的症状には、「記憶力の衰え」「思考の整理が難しい」「頭の回転が遅くなる」「物忘れがひどくなる」など。
どうですか?どれかに該当していませんか?
そう考えるとMCIが613万人しかいないというのは、むしろ少ないと感じます。隠れ該当者・予備軍も含めれば1,000万人は超えてくるのではないだろうか?
しかももっと怖いのは、MCIを放置していると4年後には約50%もの人が認知症へ進行するのだと。
現在でも65歳以上の認知症割合は2割程度、つまり5人に1人は認知症という感じ。
割合が年々悪化している現状において、MCIも今後認知症として認定される人が増えていくわけですから(新たにMCIになる人はそれ以上に増えていく)、私たちがいつ自分の事がわからなくなる日が訪れるのかわからない。
だからせめて周囲に迷惑がかからぬようまだ頭がしっかり機能しているうちに「終活」の対策をしておきましょうということなのです。

終活は一人だけでやるものではない。悔いのない選択を!
それでは具体的に何をしていけばよいでしょう。
1. 自分の思いを整理する
終活の第一歩は、自分の思いを整理することです。
自分がどのような人生を送りたいのか、家族や友人にはどのような思いを残したいのか、などを考えてみましょう。
自分の思いを整理することで、終活の具体的な方向が見えてきます。
2. 必要な手続きを調べておく
終活には、さまざまな手続きが必要です。例えば、遺言書の作成、相続の手続き、葬儀の手続きなどがあります。
これらの手続きについて予め調べておくと、いざという時に慌てずに済みます。
3. 必要な書類を整理しておく
保険証書、銀行通帳、パスポートなど、重要な書類はわかりやすい場所に保管しておきましょう。
また、デジタルデータもバックアップしておくことが大切です。
4. 自分の情報を家族や友人に伝えておく
自分の情報を家族や友人に伝えておくことも大切です。
例えば、銀行口座の番号、保険証書の番号、パスワードなど、必要な情報を伝えておくといざという時に家族や友人が困りません。
パスワードなんて既に覚えていられませんものねw
5. 自分の希望を伝えておく
自分の希望を家族や友人に伝えておくことも大切です。
例えば、葬儀の形式、墓地の場所、希望の料理など、自分の希望を伝えておくと、家族や友人が自分の意向を尊重してくれます。
書店や文具店には「エンディングノート」なるものが売ってますので、そこに書いておくのも役に立つと思います。

残された者の苦労を考えれば生前整理も立派な終活です
6. 終活セミナーに参加する
終活セミナーに参加することで、終活の知識を深めることができます。
終活セミナーは、全国各地で開催されていますので、参加してみるのも良いかも知れません。
7. 終活カウンセラーに相談する
終活について悩んでいる場合は、終活カウンセラーに相談してみるのもいいでしょう。
終活カウンセラーは終活に関する専門的な知識を持っており、適切なアドバイスをしてくれます。
ただし怪しいカウンセラーも存在するので注意が必要か。
8. 自分のやりたいことをやってみる
終活は、自分のやりたいことをやってみることも大切です。
今までやりたかったけどなかなかできなかったこと、挑戦してみたいことなど、思い切ってやってみましょう。
人生の最後に悔いを残さないことも立派な終活の一つです。
9. 思い出を振り返る
人生を振り返ることも、終活の一環です。
写真やアルバムを見たり思い出を語ったりすることで、人生を充実したものに感じることができます。
先日のサークルの集いなども思い出の振り返りには良い機会でした。
10. 感謝の気持ちを伝える
家族や友人、お世話になった人たちに感謝の気持ちを伝えておくことも大切です。
感謝の気持ちを伝えることで、より良い人間関係を築くことができます。
また「やり切った」という気持ちも芽生えます。

綺麗に何事もなく去っていけたら。そんな終活こそ皆に感謝される
まとめ
終活は、誰もが迎える人生の締めくくりです。
終活は、中高年からでも遅くありません。
- 焦らず、無理をしないこと
- 1人で抱えず周囲に相談することも大切
- 家族や友人に終活について理解を求めること
中高年のうちに終活の準備をしておけば、いざという時に慌てずに済みます。
後悔のない人生を送るために、ぜひ終活に取り組んでみてください。