新車か中古車か

軽運送業を始めようとする時に悩むのが、新車で始めた方が良いのか中古車が良いのかという問題。これは資金的に余裕があるかどうかということにもよりますが、どんな仕事をするのか、お試しでやるのか骨を埋める覚悟でやるのかによっても選択が違ってくるかもしれませんね。

 

ハッキリ申し上げますけど、運送の仕事を始めるとアッと言う間に車内が傷だらけになります。大事に使おうと思っていても1週間後にはかなりショックを受けるかもしれません。床・側面・天井をしっかり養生しておけばある程度防げると思いますが、荷物室スペースをそれなりに犠牲にすることになりますので、仕事内容との兼ね合いにはなりますが。

宅配仕事の場合であれば、さほど大きな荷物・重い荷物は少ないでしょうからまだ良いのですが、商業貨物便の場合は「軽でこんなの運ぶのか?」みたいな、サイズも重さも際どい荷物は珍しくない。天地左右ギリギリに詰め込むような載せ方をしますので、天井や側面を擦ることもしょっちゅう。1個50㎏以上の荷物も運んだりするのですが、室内での重心・配置・バランスを考えないと、サスペンションに影響が出たりするので、長く愛用するには工夫も必要になってくる。

ちなみに私は軽運送業を始めてから現在が4代目の愛車になりますが、すべて中古車です。すぐに傷つき汚れるのであまりショックを受けなくて済むから(笑)

 

新車には新車の良いとこはいっぱいあります。何か問題があれば責任の持って行き所がハッキリしてますし、普通に使っている分にはメンテナンスの心配は当分ないでしょうから。走行距離だって0からスタートなので数年は買い替えの心配なく乗れるのが良い。この仕事でずっと食っていくんだという覚悟があるなら価格が許せば新車という選択は悪くない。

一方中古車の場合、価格にバラつきがある以上に当たりハズレの怖さがつきまとう。一応紙面上の状況表示はあるが、それこそ余程の知識・目利きができなければ実際のコンディションは素人には判断できないでしょう。事故歴やメーター改ざんを隠されていたらそれこそ安かろう悪かろうの車を掴んでしまう。特にオークションやネット上の直接取引などで安さにつられて買ってしまう場合にトラブルが多いと聞く。お試しでやってみるなら金額重視で選ぶのも自己責任で良いとは思いますが、中古車を購入するなら信用できるショップか車に詳しい人に同行してもらい、複数の目で確認することをおススメいたします。

 

軽の1BOXは見た目は似てますけど、室内の広さは意外に違います。間口は狭いが長さがあるとか、その逆に長さは物足りないが間口が広いとか。仕事内容、荷物の特徴に合わせて選べば業務効率に繋がります。テールランプが縦に並んでいる車は往々にしてハッチバックを開けた時に間口が狭い。逆にテールランプが横に並んでいる車は間口幅を有効に使えることが多い。ひと昔前のスズキ系は長さが有利で三菱系は間口が有利だったのですが、今はほとんどがスズキのOEMになってしまったようなのでどうなのでしょう。運転席が前輪の上にあるのか後ろなのかによっても乗り心地や右折左折時のコーナリングの違いに好き嫌いが出るでしょう。最近の車は乗り比べしてないのでちとわかりません。

話題のホンダのN-VANは荷室の幅も長さもコンパクト。ただ、個人的には軽運送業だけでなく違った使い方を想定している者には面白いと思いました。やはり荷室は広ければ広いほど良いというこれまでのガチガチの運送業の常識を覆すようなオンリーワン路線のチャレンジ精神が、軽運送業に囚われない近未来的軽ドライバーのスタイルにマッチしていて、私は好きだなぁ。

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