プレゼンテーション してますか?

相手の心に深く刺さりいかに満足させるか
インターネット社会が空気のように私たちの生活に溶け込み、メールやSNSというコミュニケーションツールにより情報収集や伝達が容易に出来るようになりました。
それが当たり前として恩恵すら感じなくなってきているのが現代人ではなかろうか?
ツールを使いこなせない人は時代に置いてけぼり感を募らせ、今のところツールを使いこなせている人も次々と誕生する技術革新に遅れまいとする。
確かに便利にはなっているのだが、余計なストレスも抱えることになってはいないか?
どんなに便利な世の中になっていても人と人とのコミュニケーションは無くならない。
正確に言えばほとんどコミュニケーションを必要としない仕事・職場もあれば、絶対に無くせない仕事・職場もある。
普段、孤独にコツコツと仕事をしているイメージのプログラマーのような仕事でも、技術上の相談事や依頼主との打ち合わせ等においては相手との意思疎通が必要になる。
「相手が人間であれば」 という条件のもとで。

これじゃあ人間の仕事も無くなるわけだ
質問や相談等は既に ChatGPT のような人工知能(AI)が処理できるところまで来ている。
いや、テーマを与えればブログも書けるしイラストだって描いてしまうという驚異の世界が実現している。
いつの間にか「近未来的軽ドライバー」ブログもChatGPTが書いているかもしれない。
近未来というテーマではなく「過去」の物語として・・・(笑)
依頼主が人ではなくAIになる日もやがて来るでしょう。
Amazonの配送仕事ではとっくにAIによるコース設定やドライバー個々の能力判断がされており、コース設定の学習能力が向上するにつれ効率UPにより配達可能個数も勝手に増えていく。
そこに人情も何もない。相手はまだ感情を有しないAIだから。
だから日々ドライバーがこなさねばならない配達数も機械的に増える一方。
AIの能力を基準に配達させられるドライバーはたまったもんじゃないですよね。

AI相手のAIによるプレゼンテーションってどんなんだろう?
あと数年、人と人とのコミュニケーションが成り立っている間はまだ私達にはチャンスがある。
感情のある「人」に対してのプレゼンテーションという手段が。
プレゼンテーションというと広告代理店や企画会社独特の仕事みたいに思う方もいらっしゃるかも知れませんが、実際は広く一般的に行われていますよね。
先輩や上司に対する「報(告)・連(絡)・相(談)」もその一つ。
いかに先輩や上司に業務の進捗状況や結果・成果を簡潔化して伝えるかが問われます。
これが下手な人はダラダラと脈略の無い中身となり相手をイライラさせる。
単純に身の回りの事象を伝えるだけでも相手や状況によっては意外に難しくなる。
「俺が聞きたいのはそこじゃない!」という場面、上司の立場でイラついたことありませんか?
または部下の立場として「なんで怒るの?」と不思議に思ったことありませんか?
相手に簡潔に深く刺さるように伝えることは、プレゼンテーション能力とも言われています。
企画的に大したものでなくても採用されたり、資料を大量に添付して熱演しても採用されなかったり、自分の評価と相手の評価に温度差を感じることはよくあること。
結果が上手く行かないのはまさに「俺が聞きたいのはそこじゃない!」に集約されているのではないか?

テメェッ!欲しいのは報連相じゃなくホウレン草のお菓子だよ!
プレゼンテーションは独りよがりになってはいけない。
相手が何を望んでいるかを察知する能力が大事。いや、ここが曖昧ならその後どんなに時間をかけ資料を集め立派な企画書を作っても相手には刺さらない。
トレンドを押さえることを意識するあまりに大事な本質を見失ってはいないだろうか?
常識の範疇から外れることを決して恐れてはいけない。
常識の枠で収まるようなアイデアならとっくに相手も考えているでしょう。
そこを打破することがプレゼンテーションだと思うのです。
もちろん法やモラルに配慮することは当然として。
例えば物流・運送業界においてのプレゼンテーションが必要なことって何だろう?
私が運送業界に入って感じたことの一つが 無気力・無関心・無抵抗 ということ。
この3無主義(?)は何なのだ?

運送業界の未来の有り方を真剣に考える人はいないのか?
現場は一般企業より活気があるように見せている?
声はでかいし(現場がうるさいので)、罵声は飛び交うし(作業もレイアウトも効率が悪くイラつく)、朝礼は長いし。
しかしどれを取っても売上に直接結びつくわけでもないし給料が上がるわけでもない。
中間管理職は自分の評価を気にして指示することだけは一生懸命やっているが、指揮下のドライバーは聞く耳持たず。
上司の自演にウンザリしているし何をやっても給料は上がらないし労働時間は長いまま。
ちょっと車擦ったりしたら始末書だ乗務停止だと大騒ぎする。また収入は減る方向へ。
これで働くモチベーションを持て!と言ってもそりゃ無理でしょう。
問題に思えるのは物流・運送業界のカースト制のような力関係による多層構造にもありますが、誰も問題改善に向けてのプレゼンテーションをしようとしないこと。
上の顔色ばかり窺い下にはキツく当たる。
現状を良くしようとしないで皆が保身を優先にしているという情けない姿が今の問題点を招いている。
「仕事があるだけ有難いと思え!」と言われ黙り込むしかないの?
まあ運送業界に限らずこういう会社や職場ってありますよね?

どんなプレゼンが始まるんだ?と興味持たせたら掴みはOK!
まあ確かにプレゼンテーションする相手は常識が通用する相手とは限らない。
しかし、そこにどう切り込んでいくか?を考えることもしないで何もできないのは違う。
自分が前に進みたければ最低限の提案から始めなければ道は開けない。
ドライバーと言えども待遇を変えたければ無関心でいてはいけない。
職場や業務上の問題点はドンドン改善提案をしていくべき。
提案を無視して問題が発覚すれば保身に走る中間管理職にとっては致命的になるので聞く耳を持つようになる。
プレゼンテーションは相手の弱点に切り込むことが有効なのです。

プレゼンの素材は身の回りにいっぱいある。そこに気付け!
プレゼンテーションと言うほどのものではないが私が先週実際に提案したことがありました。
複業の方の配送で毎週金曜日に納品が確定している案件があるのですが、あいにく金曜日は雪の予報。
大雪になれば納品予定の荷物自体が到着出来ない可能性もあったので、事前に受け先と荷主と直接に掛け合って配送日程を変更することを提案し1日早い木曜日に納品完了させていただきました。
ドライバーのワガママと思う人もいるでしょうけれど、これは当然にやるべき提案です。
もし金曜日に大雪になって納品できなければ品物は次週になる。
それと1日早く納品されるのではどちらが有難いか。
ここが言わば当事者にとって説得力のある部分。納品が遅れては困るという弱点でもある。
そして自分にとっても雪の中納品に行くという事故リスクを回避できるメリットにもなる。
雪騒動や台風騒動のような事前にある程度影響が予想できるケース等では、私は提案できる相手にはしています。
これが直取引している最大のメリットとも言えましょう。

問題点・すぐに出来ること・期待できる結果を提案しよう!
融通の利かない取引相手では天候もへったくれもない。
指定した日時に納品しろ!の1点張り。でもそこに振り回される運送会社やドライバーであってはいけないと思うのです。
そのためにも普段から観察力を磨きプレゼンテーション能力を高めておきましょう。
完璧な企画書などは必要ありません(欲しがるクライアントもいますが)。
相手の懐にいかに刺さる内容にするかが大事なんです。