仕事選びに困ったら

仕事する前に疲れるような通勤は労働寿命を短くするだけ

正月早々に起きてしまった能登半島を中心とした大地震。
日に日に被害報告が積み重なるほどにやるせない気持ちが募っていく。
数年に1度は日本のどこかで発生する「大地震」という恐怖。
何度も惨状を目の当たりにしてきても、完璧な予測や対策を立てることはAIをもってしても難しい。

震災に見舞われた地域では家を失い家族を失い仕事を失う人が多数いる。
今回のように生活圏の多くが沿岸部のような場所では、「津波」という被害が加わり更に状況を悪化させる。
山林に囲まれたような土地では「土砂崩れ」「山津波」に巻き込まれ、交通網やライフラインも遮断されてしまう。
震災が起きるたびに住む場所というのを考えさせられる。

この場所なら災害に巻き込まれる心配は少なそうだね

じゃぁどこに住めばいいの?

しかし狭い日本、そうそう様々な災害の影響を受けにくい場所というのは見つからない。
おおよその条件としては次のような感じか?

  • 地盤が強固
  • 適度に高台
  • 交通網が発達しているが渋滞はしない
  • 古い木造建築物が密集していない
  • 良好な地域コミュニティがある

住む場所をちゃんと考えれば防げる災害が見えてくる

例えば新たに家を建てるとかマンションに住むというなら、ちゃんとしたハウスメーカーなり不動産屋であれば地盤等の説明はしてくれるはず。

最初に予算ありきで決めようとすると、多少条件の悪い土地に誘導されたり震度6程度で倒壊するような中古マンションに住む羽目になる。
平坦で住みやすそうな土地でも、昔は田んぼだったり池があったりしたところを埋め立てたというケースは調べればわかること。
よく地名に「谷」とか「水」とか付いている場所は昔の土地の様子から名付けられていたりするので要注意とか聞いたことありませんか?

地震だけではなく最近は「ゲリラ豪雨」だとか「帯状降水帯」という言葉をよく耳にするようになりましたが、大雨による水害にも注意が必要です。
水はけの悪い土地や低地(周囲より低く谷のような状況)は避けたいですね。
もし検討するにあたっては事前に周辺の家の基礎や塀を観察してみると、過去に床上・床下浸水がどの高さまであったかを確認できたりする。
微妙に水に浸かった跡が残っているのが専門家にはわかる。
私が不動産やハウスメーカーの仕事をしていた時にはここは必ずチェックしていました。
まあ役所に行けばハザードマップで確認できるし、今は行政のサイトでも見ることができます。

住居を決める前に必ずハザードマップで危険を確認しよう!

適度に高台というのは、高台過ぎても生活上では不便が生じたりするから。
坂や階段のある暮らしは若いうちは何とも思わなくても年を重ねれば必ず辛くなる。
景色に拘るのはタワマンの高層階に憧れる人と同様ですが、震災時には後悔することになるのはもう皆様ご存じでしょう。
津波が届かず周辺の駅や買物・病院圏に極力平坦で徒歩で行けるぐらいの高台。これを意識していれば災害が起きても何とかなる。
住むにはちと高そうですけどね。

交通網が発達している場所は自分の行動を楽にする。
特に住むにあたって通勤を意識するならバス・電車等の公共交通手段は大事ですよね。
そして周辺が渋滞しないこともチェックしておきたいところ。
いくらバスの本数が多くても待ち時間・乗ってる時間が長いのは、時間に支配されている現代人には相当なストレスになる。
そして震災時の報道で必ず問題視される物資と救助隊の到着までの時間にも影響する。
平時でも、もし自分が救急搬送される事態になった場合にすぐ来てすぐ運んでくれる可能性が高くなるし。

周囲の建物等による貰い災害の可能性がある場所はやめよう

火災というのも災害時には必ずと言っていいほど事態を悪化させる要因ですね。
例え予算が少ないからと言って、古い木造家屋が密集しているような場所に住むのはおススメしない。
今回の震災の映像でも倒壊したり延焼していたのはかなり古い木造住宅がほとんど。
そんな住環境は不動産的には安いのでしょうけれど、自分の生命をあえて危険に晒してまで住みますか?

またそういう古い集落周辺は道路も狭い。
救急車や消防車が近くまで来れない不動産案件は、真っ当な不動産屋はおススメしません。
燐家が燃えたり倒壊すれば巻き添えを食うし、安さと自分の命を天秤にかけるほど切羽詰まってはいけない。

また隣近所と全く付き合いがないというのも、気は楽ではあるが防犯等においては考えもの。隣家
昔は隣近所の家族構成を知っていることは当たり前。宅急便(お届け物)は隣家が預かるなどして再配達も少なかったはず。
そういう信頼ネットワークみたいな近所関係というのはもう難しいのだろうか?

新居を決めるということは、災害に備えるということ

定年後の職探し

以上は災害時を意識した住まいの選び方のお話でしたが、理想論ばかり述べていたって結局は予算で多くのことを諦めて住まいを決める方がほとんどでしょう。
持ち家志向と賃貸志向ではまた基準も変わってくるとは思いますが、違った視点で「住」と「職」について考えてみましょう。

住まい探しの時点で定年後の仕事を考えている人はどれだけいるでしょう?
まずは住宅ローンの返済。そして返済するために今の仕事を懸命に頑張ろうということしか頭にはないと思います。
ただし家の購入は人生と場所を決めてしまう覚悟も必要。
その時の仕事が永遠に続くと仮定しての住まいの決定。

それに比べて賃貸派の人の方が「職住近接」を強く意識していそうな感じがします。
何よりいつでも住まいを変えることができるという最大のメリットがあり(多くの人が家賃更新時期に囚われているが)、転職する場合でも収入による転居や新しい職場に応じた転居が可能である。

では定年まで無事に勤め上げその後の働き方を考えた時に、それまでの会社に嘱託等で残れなかった場合にどのように仕事を探されるのだろうか?
職探しのポイントとしては

  • 経験を活かせる仕事
  • 賃金(時給)の良い仕事

のどちらかを意識して探される人が多いと思われます。
しかし60代での転職・職探しは想像以上に厳しいものがあります。
そもそもそこからあと何年働けるかが不透明であり、採用する側も応募してきた人を誰でも採用するわけにもいかない。
ましてや賃金(時給)の良い仕事なんて望む術も無し。
20代と同等に働ける自信があるというならまだしも、ほぼ相手の言いなりの条件を飲まないと働くことすらままならない。

もし仮に採用された仕事が自宅から遠方だったらそれでも受け入れますか?
60代後半~70代になっても通勤に30分1時間かけてまで働きますか?

60歳過ぎたら命を削るような働き方してはいかんぜよ!

どうせやりたい仕事に就けないならもう開き直って自宅から近い順に職探ししてみたらいかがだろう?
自宅から近いメリットとしては

  • 長く働ける(通勤時間が短いと体力的負担が軽い)
  • 災害時にすぐに自宅に戻れる

私の選択基準もこれに近いものがあった。
それまでの副業は海の近くの倉庫。確実に津波に飲み込まれる場所(なぜそんな場所のバイトを選んだかというと本業の軽貨物の仕事先のすぐ近くだったから)はそろそろヤバいので、自宅近くで通勤が楽で災害の影響がないということを優先して探していた。
とにかく危険な場所で働かないということ。そして通勤を含めたトータルの拘束時間を短くすること。

どうせ大した賃金(時給)の仕事などないのだから、だったら近所で長く働けることにフォーカスすべき。
もし特殊な技能等がありそこそこ良い条件の働き口があるならそこでOKでしょう。
ただし長く働きたいとか早く帰れるとか希望条件にマッチするならですけど。

災害と住む場所と60代以降の働き方を同時に考えたら、皆様はどのような暮らしになるでしょうね?

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