ストレスの逃がし方
本日から5月11日までの予定で東京・大阪・兵庫・京都が緊急事態宣言期間に入りました。
短期間に3度も「緊急事態」を宣言すれば、いいかげん緊急の感覚がマヒしてきますよね。
対した罰則も無く、政治家や役人が気の緩んだ行動を繰り返すのですから国民は緊張感など何も無くなっている。
私も仕事柄毎日のように街中を走り回り、商店街やら様々な施設を訪れているのですが、昨春の最初の緊急事態宣言時とはもう人々の様子は全然違っています。
広場では朝からご老人達がゲートボールを楽しみ、桜の見どころではカメラを持った人々が「密」となって撮影と会話に文字通り花を咲かせていた。
今はあちこちでツツジが綺麗だしもう少しすれば今度は紫陽花を求めて鎌倉辺りに人が群がるのだろう。
そして梅雨が明ければ海や山はもう無法地帯になるのか。
とにかく何十年も生きてきて当たり前に出来ていた事に制約がかかる事態に直面している。
旅行はおろか買い物にすら気軽に行けない。
お金がないならともかく、多くの人は消費欲求に飢えているからたちが悪い。
こういう時に人間の本質・性(さが)・裏の顔が垣間見えてくる。
付き合っていく相手(恋愛対象とかビジネス関係とか)として品定めするには絶好の機会ですね。
我の強さ、協調性の有無、攻撃的な性格・・・
長く付き合っていける人かどうかが見えてきます。
人間の内面を炙り出してしまう着火剤の一つがストレス。
ただ人によって沸点が違うため、同じ状況の中でも火がついてしまう人とボヤで終わる人に分かれる。
沸点が低い(ストレス耐性の弱い)人は、付き合っていく上で要注意な人物になりがち。
ストレスを発散させるがために周囲に当たり散らすタイプはよくいますよね。
役員に叱られた後の中間管理職が部下に、理不尽な命令やハラスメントをする姿、皆様の会社でも見たことありませんか?
社内とか限られた環境ならまだ被害は最小限で済むかもしれません。
しかしこれがエスカレートすると一般社会でも犯罪行為に及ぶことがよくありますよね。
「ムシャクシャしたので誰でもいいから傷付けたかった」とか「とにかくスピードを出したかった」とか。
コロナ絡みでもありましたよね。コロナに感染している男が自暴自棄になりノーマスクで騒ぎまくって、たまたまそれで感染してしまった女性が亡くなってしまった・・・
こういう人は周囲に迷惑をかける面倒なタイプ。
もう一方で同じ沸点が低い人でも外に発散できず内に抱え込んでしまう人もいます。
真面目人間に多く、周囲に気を遣うあまりにストレスを消化できず心身ともに病んでしまう人。
「鬱」というのは現代のストレス社会においては立派な感染病の一つと言えるのではないでしょうか?
もし自分がストレスを抱えて苦しむのならどちらのタイプになると思いますか?
●周囲に迷惑をかけようが自分よがりに発散して気を紛らわせるか。
●誰にも相談せず何とか自分で解決しようとするか。
私なら・・・
どちらも嫌です(^^;)
たぶんタイプとしては若い頃や会社員時代だったら後者に近かったかなと思いますけど、脱サラしてフリーになったらそんじょそこらのストレスなんざ大したことないと思えるようになりました。
「稼げない」とか「安定しない」とかフリーランスにはもれなく付いてくるように言われていますけど、会社員時代の拘束感とか自分で収入も労働時間も何も決められない状況に比べたら可愛いもんです。
稼げないなら稼げるようにすればいいし、安定しないなら安定するようにすればいい。
それが出来るのがフリーランスのメリットだし、出来ないのは自己責任。やらない自分が悪い。
そのためにする努力や行動は苦しい時もありますが、ストレスとはちょっと違う感じがする。
目的意識が明確であり、やらされているのではなく自ら進んでやっている状態は、プレッシャーはあってもストレスという感覚ではないと思う。
ここ数年、軽貨物やフードデリバリーを始めた方は物凄く多いのですが、恐らく最初の数ヵ月は「何個配る」「いくら稼ぐ」という目標や目的意識が高い状態なので妙なアドレナリンが出ているためストレスと感じている人は少ないでしょう。
これが仕事に慣れてきて自分の立ち位置が客観的に見れるようになってくると、ルール改悪とか経費がバカにならないとか労働時間長すぎとか余計な情報がチラつき出し、自分の行動に疑問が芽生え始める。
この小さなストレスが積もり積もって、当初の「何個配る」「いくら稼ぐ」という目標を飲み込んでしまうストレスとなっていく。
この状態が今日本で蔓延している「コロナ慣れ」と同じ。
感染してはいけない緊張感と医療崩壊を防ぐという高い意識は、緊急事態宣言という効果に疑問が残る政策への不満に飲み込まれてしまい、もはや自己満足を阻害するストレスへと化している。
ストレスを生んでいるのは自分の考え方によるところが大きい。
もちろん職場や生活の中で避けられない状況に苦しんでいる人も多数いらっしゃるでしょう。
しかしストレスの逃がし方を誤れば更に苦しむのは自分自身。
ストレスに人生を押しつぶされる前に、速く大胆な行動をしてみるのも一考。
ロックダウンという劇薬を海外では実践しています。
退職・転職・離婚・・・
世間的には少々後ろめたい行動であっても、実は最悪の事態を回避できたりします。
後ろめたさが自分を追い詰めていることに気が付けば、やれることは一気に広がるでしょう。
本当は追い詰められる前にそんな状況を回避するのが一番なんですけどね。
「そんなことができりゃぁ誰も苦労しねぇよ!」
本当にそうでしょうか?
やれることがあるのにやらずにいたから今の自分があるのでは?
転ばぬ先の杖 をバカにしていては手遅れになってしまう。
後悔先に立たず。先手先手で動かないと今の日本のコロナ対策と同じになってしまう。
良薬、口に苦し。目先のことから逃げていては病気はどんどん進行してしまうのです。
日本には昔から優秀な諺、格言が数多くあります。
どれもこれも先人達が経験し後世の人々に残してくれたアドバイスです。
ストレスに関することだけではありませんが、困難に向き合うためのヒントになることばかり。
今の日本の政治家のやっていることも反面教師という教材として歴史に残るんでしょうなぁ。
あらゆるヒントを自分の引き出しに変え、ストレスをストレスで無くす工夫をしてみましょう。
出かけられないことをストレスにするのではなく、ステイホームを学ぶ時間に変えるのも自分次第。
同じ環境でも他人がイライラ・カリカリしている時間を自分は視点を変えて有効に使いましょう。
それが大きな差となって最後にはあなたに還元されるはずです。