スカスカドライバーの行く末

身も心もサイフもスカスカ。もうそこから抜け出せないの?
この1週間で朝晩などは急に冷え込んできましたね。
ついこの前まではTシャツにショートパンツで掛け布団無しでだらしなく寝ておりましたが、ついに上下ジャージとなり昨夜は薄い毛布まで出してきていよいよ冬支度も進んで行くことになりそうです。
介護職として毎日高齢者のお世話をしていると身に染みるのですが、下手に風邪でもひこうものなら一大事に発展するかもしれないという恐怖が自分にも芽生えてきております。
それほど人間の身体は年齢とともに急激に弱っていく・・・
他人に介護されないと生きていけない時が、いつか皆様にもやってくるのです(@_@;)
別ブログで既報の通り健康診断で積荷オヤジ氏に新たにヤバい診断結果が出てしまい、健康寿命を維持していくのも一筋縄ではいかないなぁと感じる今日この頃。
以前から感じていたちょっとした自覚症状が、見事に健康診断で証明されたような形になってしまった。
運転中の大事故にも繋がるようなリスクを体内に抱えたようなもので、軽貨物運送業の第一線から退いたことは世のため自分のためにも良かったと思っている。

突然の一撃でアナタのやってきたこと、未来は全て終わる
個人事業主として活躍されていて定期的に健康診断等の身体のメンテナンスを行っている人はどれぐらいいるものだろうか?
たまに運転中の不可解な事故で亡くなられる方がいますけど、大抵は運転中に突然起きる「脳梗塞」「くも膜下出血」「心筋梗塞」等で意識を失い運転手を失った車両ごと制御不能な状態でどこかに突っ込むパターン。
運転中にいきなり目をつぶってハンドルに突っ伏し、アクセル・ブレーキペダルから足を離してみればわかる(怖)
もう起きる時間・場所によって自爆で済むのか大惨事になるのか、まさに紙一重。
不規則な生活、喫煙、慢性的な睡眠不足、毎日カップラーメン、何年も健康診断などしていない・・・
自覚症状が無く見た目にも何とも無さそうな人でも、20代30代と50代60代では中身は全く別物だと思った方が良い。
美味しそうに見えたリンゴもかじってみたら中身がスカスカだったみたいな。
そういうドライバーが全国津々浦々至る所で走り回っている。
そして人手不足・高齢化が進みスカスカドライバーの比率は上昇の一途。 怖いですな。

見かけに騙されることあるよね~。健康もそうだよねぇ~
2024年問題で厳しくなる労働時間規制が長時間労働が当たり前の労働者にどのような影響を与えるか?
一般的には残業代が減り稼げなくなるという声が多い一方で、強制的に長時間労働を強いられていたことに苦しんでいた者にとっては喜ばしいという声も。
単純に考えると労働時間が減るなら健康に良さそうに思えてしまう。
ただ残業代込みの手取りで20万ちょっとだった労働者が手取り15~16万ほどになるなら喜んでばかりもいられない。
生活を維持するために収入補填の手段として副業を始める者も出て来るでしょう。
結局本業の残業時間がそのまま副業の時間にスライドするようなものじゃね?
労働時間規制しても労働者の健康を守るというような根本的な解決にはなるとは思えない。
もし働き先が副業禁止であるならば確かに個々の労働時間は減るでしょう。
でもね、いくら身体に優しい制度にしてもそれで生活が苦しくなるんじゃ意味ないよねぇ。
勤め先に隠れて副業する者も絶対に出て来るし、離職する者も増えていくでしょう。
結局副業すれば労働時間は減らせないし、離職したってより良い条件の働き口など簡単に見つかるわけではない。
誰も幸せにできない政策しか考えられないのか?国も自民党も。

労働人口はどんどん減りサービスと名の付くものは消滅する
もし本気で労働者の健康を考えるなら、残業なくても普通に暮らせる賃金を保証すべきでしょう。
運送業なら十分な最低運賃を法で定めるとか、一般業種とは別に特定の業種のための最低時給を定めるとか。
バスも建設業も介護・看護職も保育関連も何とかしないとワーキングプアは減らないし人手不足は解消しない。
こんな状況でヤマト運輸が配達業務を委託してきた個人事業主およそ3万人との契約を来年度末=2025年3月末までに終了するというニュースがありましたね。
2024年問題とちょっと違う部分での話に思えますけど実は繋がっている。
6月にヤマト運輸と日本郵便の間で次のような協業を発表していた。
●「クロネコDM便」(カタログなどをポストに投函して送れる)を 2024年1月に終了して「クロネコゆうメール」としてサービスを開始する。
●小型荷物を配達先のポストに投函する「ネコポス」も終了。2023年10月から順次終了し「クロネコゆうパケット」となり2024年末にかけて移行する。
いずれもヤマトが集荷し日本郵便の配送網で届けることになる。
発表時の会見では日本郵政の増田寬也社長が「相互のネットワークやリソースを活用し、物流業界が抱える(2024年4月の残業規制導入で一段と人手不足に陥る)2024年問題、トラックドライバー不足、環境問題などの社会課題の解決を目指す」などと語っていた。
何も知らない人から見たら「ふ~ん、なるほどねぇ~」で終わるかもしれませんが、ヤマト運輸の過去のやり口を知っている者からすれば「あ~あ、日本郵政もバカだなぁ、押し付けられちゃって」となる。

この企業を猫可愛がりしたツケが結局は災いをもたらす
ヤマト運輸は自分たちの都合で協力会社・配達員をあっさり切ることは過去に何度もやっている。
繁忙期で人が足りない時はちょこっと低姿勢で呼び込み、閑散期になればもう用済みと血も涙もない扱いをする。
そんな都合の良い企業なのに毎年毎年お人好しのドライバーが集まってくる。
大企業のブランドの力なのでしょうか。
案の定、6月の協業の発表では面倒で儲からないDMやらネコポスを日本郵便に押し付け、目先の売上に社長だけが喜んで食いついてしまった。
日本郵便の現場はたまったもんじゃないですよね。給料変わらないのに荷量ばかり増える。
ヤマトは面倒な仕事が減り2024年問題に備えられるが、日本郵政の方は絶対に労働時間増えて2024年問題と逆行するのに上の方からは「絶対に残業するなよ!」と釘を刺すに決まっている。
こりゃあ郵便ドライバーも離職が増えるのでは?さすがに配達してるのがバカらしくなってくる。
加えてヤマトの委託契約の3万人も職を失うし、更には仕分け作業のスタッフも切られる。まあ配送業務が無くなるのだから当然なのだが。

スカスカになって残るのは?もうひと花咲かせる種はあるか?
DMやネコポス等の小口配送や仕分けスタッフには高齢の方々が多く従事している。
当然いきなりリストラされて簡単に次の職が見つかるわけがなく(一応ヤマトは職を斡旋するとは言っているが)、これらの人が運送関連の市場に出てくるわけだが、果たして即戦力となり得るのだろうか?
自転車や徒歩でご近所にDM投函していた方々はドライバーをやるとは思えないし、大した量のないネコポスから宅配へ移るのも簡単ではない。
年金にプラスするための収入程度で納得して働いていた高齢者は、健康そうで実はスカスカドライバーの可能性が高い。
そんなこと言ってる健康そうだった私ももうスカスカドライバーになっていた。
この先、いろいろなリスクを背負ってスカスカドライバーを続けるのか、周囲に迷惑かける前に潔く次の働き方を見つけて移るのか。
誰にも拘束されずに梗塞を回避する。
オヤジギャグだと侮るなかれ。
スカスカドライバーの最後は何処に骨をうずめるの?