63歳の転職、決まりましたぁ!

人生最後のご奉公?高齢者でもお役に立てることはある!

軽貨物運送業の第一線から引退することを決めてから約1ヵ月とちょっと。
いつの間にか来週には63歳になってしまう。引退は早いと言えば早いし潮時と言えば潮時、微妙なお年頃でございます。
騙し騙し続けていくという選択肢はもちろんありましたが、心身を削りまくってギリギリまで頑張ろうと思えるほど体力に余裕は無さそうです。
たまたま猛暑・酷暑の季節を迎えて弱気になっていたということもあるでしょう。
過去に目の前で倒れたドライバーを何人も見ているので、そうなる前に何とかしたいなぁという思いも脳裏を過った。

運送業界では2024年問題で現場が浮っついている。
お世話になっている運送会社ではたまたま7月の退職・離職者が5名と重なったため、7月末までを希望していた私の退職が8月お盆までに引き延ばされた。
それで少しでもお盆前のプチ繁忙を何とかしようという悪あがき。
軽ドライバーを一人引き留めたところで焼け石に水状態でしょうに。

現段階で9月末までの離職希望はすでに数人がエントリーしている。
一人が逃げ出せば後を追う者は次々と出てくる。集団心理の一つなのかも知れませんね。
もちろん今の運送業・トラックドライバーに応募してくる者は皆無に等しい。
数年前までは年に数人いたのだが、2024年問題で物流・運送業界のヤバさをマスコミが報じるようになってからは露骨に敬遠されるようになっているようだ。
毎日現場を間近に見ている者からしても賢明な判断だと思う。

倒れてからでは遅い。高齢者の転職は早めに動くが吉。

社員のトラックドライバーは日に日に仲間が減り、残った者の負担が目に見えて増えるも皆が残業規制に引っ掛かる寸前で荷物は運べない。
普段は事務所でふんぞり返っている中間管理職がハンドル握って何とかなっているが、こんな危うい環境で社員はドライバーを続けたいと思うだろうか?
しかもこれまでは同業内転職が当たり前だったのが、今は物流・運送の世界はどこも危険ゾーン。
「俺にはトラックしかねぇんだよぉ」と言っていた方々までもが他業種に転職を考える異常事態。

それに比べれば軽貨物ドライバーはまだまだ危機感に迫られているほどではないが、違う問題に悩んでいる。
そう、個人事業主に襲いかかる「インボイス制度」ですね。
3年の軽減経過措置があるとはいえ、これまでの収入から新たに消費税分を持っていかれるのは辛い。

そもそもなぜ免税事業者が存在しているかと言えば、1989年に消費税が導入される時に何としてでも消費税を通すために弱者を救済するための措置として「売上3,000万円までの零細事業者」を免税事業者として、消費税の反対意見を封じて始まった経緯がある。
もし免税事業者という救済措置がなければ果たして消費税は成立していたかどうか・・・

続けた先にどんな世界が待ち構えているか、考えておこう。

ところがいつのまにか零細事業者の定義が「売上1,000万円まで」に縮小され、現在に至っている。
国の典型的なやり方と言えましょう。
最初は大きく譲歩したように見せかけて、ジワジワと真綿で首を締めるように国民を追い詰めていく。
だからインボイスの軽減経過措置などに騙されてはいけない。
どこかで免税事業者の完全撤廃があることは予想できる。
長く個人事業主を続けようと思うなら、国が何を考えているのか、3年後5年後を想像して行動すべき。

実際、私の身の回りでもインボイスを理由に軽貨物ドライバーを辞める者もいる。
7月に辞めた同じ運送会社下で働いていた軽ドライバーもしかり、9月末までの離職届を提出している者もしかり。
そして私の今回の離職理由の一つもインボイス。

もう無理です。インボイスのない世界に旅立ちます。

たかが1割消費税を納めるからって、辞めることはないんじゃない?
まあそれはそうなんだけど、やはり辞めるキッカケとしては当事者からすれば良い機会になる。
たかが1割と言っても弱小個人事業主にとっては痛い。
軽貨物では収入の3割4割ぐらいは経費で出ていくから更に1割没収となると他の仕事した方がいいんじゃね?となる。
もちろん軽貨物だけではなくフリーランスの殆どがインボイスは死活問題。

もし会社員の皆様が収入の1割を◎◎税として徴収されるとなったら、たかが1割と軽く考えるでしょうか?
月収の1割ってほぼほぼサラリーマンのお小遣いという感じかな?
それをはぎ取られるようなもの。それでも奥様はその後もお小遣い額を変えずにくれるでしょうか?

などなど軽貨物の第一線を退く伏線をダラダラと述べてきましたが、辞めなくてもよいのに63歳で職を手放すというのはなかなか勇気がいる。
割と簡単に決断する私ですらちと悩みました。その悩みで離職を伝えるのが少し遅れたためお盆まで離職できずにいる。

進むも地獄、留まるも地獄。ならば未知の景色を見に行こう!

昔ほどではないが、職探しにおいて「60歳~」という数字は「~59歳」とは雲泥の差と言える。
私はフリーに動けるし複業をこなしているので、「違う職?う~ん」という変なハードルは無い。
ただこちらから好きに探せるほど選択肢は無い。正攻法(現職と同じか近い職)で攻めれる人なら御の字です。
まあ軽貨物ドライバーが正攻法(軽貨物もしくはトラック)で転職するのは全然問題ない(笑)。
60代でもバリバリの現役扱いされます。

でもね一般的には「60歳~」になると求人の選択肢は極端に少なく、大抵が世間では敬遠されているものになる。
その中から探さなくてはいけないのは結構辛い。
しかも正社員として働くにしても現在は65歳雇止めという会社がほとんど。残り数年ではねぇ。

特に一つの会社で定年まで勤め上げ、その先も何か仕事しようという人にとっては辛いというより続かない。
嘱託制度があるなら大幅減収となっても現職にしがみついていた方が絶対に良いと思う。

自分の心地良い居場所を探すのが高齢者の就活。

選択肢が少ないながらも私がブレなかった条件は3つ。
高齢者ができそうな仕事の給料・時給はよほどの専門職でなければ大差はないが、自分の希望が通りそうな条件は意外にある。
ここは各自しっかり自分の希望を押さえておきたい。

「長く働けること」
「職場が近いこと」
「車通勤可」

これはそれぞれが実はリンクしていて、高齢者が労働を続けられる大事な要素。
いくら給料・時給が良くても毎日公共の乗り物使って通勤に片道1時間とかかけたくないですよねぇ。
私の中では働く上で一番ムダで非効率なものが「通勤」だと思っています。
通勤の疲労は加齢とともに顕著になっていきます。少しでも長く働こうと思うなら通勤に時間・労力をかけてはいけない。

通勤時間が短いということは職場が近いということ。
「駅近」より「家近」が私の意識していた部分。
どの職を選択してもベストな働き方とならないなら、せめて職場は自宅に近い方が良い。

通勤時間は賃金が発生しない拘束時間と同じ。極力削ろう!

職場が近いなら車通勤に拘らなくてもいいじゃん!ってツッコミたくなるかな?
もちろんいつかは免許返納する時が来るでしょうから、車を使わずに済むなら余計な支出(駐車場代・保険代・ガソリン代等)も無く高齢者の生活としては理想的。
ただ毎日車通勤することで適度に運転感覚・能力は維持できるし、豪雨や大雪時にもスタッドレス無しの4駆で楽々通勤できるメリットは、年に数回あるかないかとはいえ足腰の弱った高齢者には安心材料。

いろいろ高齢者の就職考を述べてきましたが、じゃあそんな爺さんが人生最後の勤め先にどんな職を選んだのか?
長く働けて家から近くて車通勤もOKって、一体何だ?

7月最後の日に3つの条件を全て満たした会社から採用の連絡を頂きました。
別ブログでもこの会社に面接したことを触れてますが、ここにお世話になることを決めました。
実はこの仕事では肉体的負担の少ないドライバーの仕事もあることも決め手になっています。

長くなりましたので詳細はまた後日に。
軽貨物ドライバーが体力的理由で転職を考える時の参考になるかなぁ・・・

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