貴方の働き方、攻めと守りを使い分けていますか?
サラリーマンは基本的にやる事は会社や組織・職場によって大体決められていますよね。
ところがフリーランスの場合は方向性は見えているが、日によって案件によって状況がガラリと変わる場合が珍しくありません。そこを理解していないと雇用されていない自由をはき違えて厄介なことになります。
軽運送業の場合、仕事自体は最初にどこにお世話になるか、宅配なのか企業便なのかスポットチャーターなのか、でおおよその働き方は決まります。ただしサラリーマンと違って定時や残業という時間の「枠」がないので、最初の取り決めをいい加減にしておくと相手のいいように働かされるケースが目立ちます。「1日○○個配達したら終了~」なんて大雑把な請負契約したら悲惨ですよ。残業代は出ないのにやってみたら15時間かかったとか、普通にありますもん。
さすがに今は個人事業主にも労働法の一部が適用されるようになってきたので、真っ当な請負先であればそんな仕事のさせ方はしないでしょうが、法に疎い者・学ばない者は情報弱者としてコンプライアンスを守らない運送業界に取り込まれてムダな苦労と相手の時間を生きるだけで人生を消化していくことになります。
どんな仕事をしようとも働き方にメリハリをつけた方が良いと思います。
ただ波もなくフラットに時間が過ぎて行くような働き方は自分を成長させないし、有事の際に即座にアクションを起こせない体質になってしまいます。平凡で退屈な日々を過ごしていてある日突然肩を叩かれた時、次の職・働き方が思い浮かびますか?
会社員なら何となく自分に危険が迫ってくることを察知できるでしょう。会社の業績が悪化していたり同僚が次々と転勤になったりリストラされるような状況になれば、いくら呑気な人間でも不安になり何かしらの行動を始めるはず。
ところがフリーランスの場合は雇用契約と違って段階を経ないで突然危機が目の前に現れることがあります。請負先が倒産したり債務不履行となるリスクは常にある。そのためにとりっぱぐれがないように取引信用保険なる商品が意外に加入者が多い。私も軽運送業を始める時に元請けが個人レベルの法人だったので加入を真剣に考えました。
自営業やフリーランスは単に仕事が安い高いとか労働時間が長いという文句よりも、支払いがちゃんとされるのかどうかという最も大事な部分を見逃している方が多い。労働時間が短くて報酬が高い素敵な案件でも、支払いがされなければお話になりませんよね。
フリーランスで大事なことは自分の生き方をきちんと認識し、フィールドを目一杯使っているかどうか。
フィールドの一部分だけしか使わずに働いていませんか?せっかく思いっきりボールを蹴れるのに家の中でサッカーしているような働き方になっていませんか?
ドリブルが得意な人、パスが上手い人、足が速い人、決定力がある人、戦術に長けている人、人それぞれいろいろな特徴がありますがフィールドの一部分しか使わない選手などいません。そんなサッカーをしていて勝てるわけがないし面白くもないでしょう。
フィールドを目一杯使うことは働くことにおいても重要です。
そのフィールドを目一杯使うことと同じように攻めと守りを使い分けることも大事。
攻めてばかりでもダメだし守ってばかりでもダメ。
単調な仕事と思われているドライバーも攻める時は攻める。守る時は守る。攻めも守りもしない人が失敗し去っていくのだと思います。
じゃあ何が攻めで何が守りなのか?
攻めは営業活動です。これは「本業だけで十分稼いでいるし満足してるよ!」という人も更に足場を強固なものにして上を目指すためにやっていただきたい。
ドライバーは配達先という他人との接点があります。どこで凄い人脈に出会えるかわかりませんよ。気に入られて今より良い条件の仕事を持ちかけられることだってあります。現にそのパターンで転職していく者もいますし、私も今の配送の副業も本業の配達先で出会えたからです。
副業・複業探しも攻めですね。本業に多少でも不満があるのなら本業の待遇を良くすることより面白い副業・複業を見つけた方が自分の生活が豊かになる。本業はバリエーションに乏しいですけど複業のフィールドは広い。観客席まで使える感じです(笑)
自分が走り回れるフィールドをどれだけ広く利用できるか。そこを意識して働いていくと単調な毎日も景色が変わっていきますよ!
では守りとは何か?
自分の身の丈を知ることから始まります。得意でないことを背伸びしたり見栄を張ったりして無理にやらないこと。綻びというのは無理することから始まっていきます。最後まで無理をし通すこともできるでしょうけれど、そういう働き方がしたかったのかどうか?自問自答して自分に素直になることです。
守るのは「収入」「生活」「家族」「自由」といろいろありますけど、守りを犠牲・おろそかにして働いている人の何と多いことか。
「攻めは最大の防御」とよく言われますが、やはり守るところは守っていかないと。相手の時間を生きることは攻めではありません。逆に自分の時間を作り守ることが攻めとも言えます。
自分にとって試合に勝つとはどういうことか?
攻めと守りのバランスを取りながら自分の能力を最大限に引き出せればそれがひとつの勝利。
本業だけで四苦八苦している人はフィールドの使い方から見直す必要がありそうです。