近未来的軽ドライバーのスタート地点

ここ1~2年でYouTubeにUPされてきた軽貨物運送系の情報量には目を見張るものがあります。

これまで稼げない仕事というイメージが強く、ネット上でも酷評されてきた職業が突然どうしちゃったの?

 

YouTubeを活用してくるということは、やはり動画主は20代~30代が圧倒的に多いですね。さすがに50代でガンガン発信してる人はほとんど見ない。これまでの軽ドライバーの構成年齢が突然逆転したように感じます。

これまで見向きもされなかった職業だったのに何が若者を刺激したのか?

大きな要因になったのは働き方改革。

ルールに縛られることが苦手なイマドキの若者に、終身が約束されない雇用制度は敬遠されつつある。もはや正社員が安定とは若い人ほど思わなくなって来ているし、実際良い大学出て良い会社に入っても途中でリストラされるニュースが後を絶たない。
若い人ほど情報に敏感ですから、「雇われる」ということに疑問を持つのは時代の流れということか。別に就職しなくても後ろ指さされなくなった時代背景は若者世代の働き方に大きく影響を与えたと思います。

もう一つは登録型の働き方の台頭。

これまでは何か仕事をするのにバイトだろうが社員だろうが「面接」というハードルをクリアしなければなりませんでした。最近はその面接にすら辿り着けないことに疲労してしまう人が増えています。

面接で見たことも会ったことも無い他人に瞬時に自分を評価されることに抵抗を覚える人はいる。これもゆとり教育の弊害の部分だと思いますが、自分を尊重してくれないことに不満を感じてしまうのも年代が下がるほど有り得るのかな?

 

ところがここ数年、運送の世界では深刻な人手不足を解消する手段として、面接無し・登録だけで仕事が始められるという働き方を実施してきました。
ハコベルやPickGo、そして最近ではウーバーイーツやAmazonFlexというビッグネームが参戦し、配送仕事が一気に過熱・注目されることになる。

 

こうなると情報に敏感な若者は食い付きます。しかもこれまでやっとこさ面接をクリアし収入も労働時間も相手任せという働き方ではなく、取りあえず誰でも登録でき、自分の好きな時間で働け、しかも普通のバイトより報酬も良いとなると、フリーター世代が興味を持つのも当然。

現役の大手運送会社のドライバーが会社辞めてAmazonFlexに移ってくるぐらいです。いかに現在の運送の世界が待遇が悪いかの裏返しにもなりますが、YouTube活用世代が軽ドライバーを始めて「結構いけるじゃん!」という部分を発信しだしたのがかなり大きいです。

ただし旧態依然の運送会社やトラックドライバーにはいまだ人が集まる気配は感じませんが・・・

 

近未来的軽ドライバーが誕生するのは、これまでの当たり前の運送仕事を続けている者より、自分で労働時間や収入をコントロールできる登録型でスタートした環境の方が可能性が高いと思います。

働き方が相手に決められるのか自分で決めるのかというのがキモの部分です。
収入も自分でこれだけやるとこうなるというのを学べることは、経営者感覚が磨かれるので単にバイトしているよりは余程役に立つ。時間を自分で調整できるということは副業を組みやすくなるし、自分の選択肢が増えるという利点は忘れてはなりません。

時間をコントロールできれば近未来的軽ドライバーの始まり

軽ドライバーをやる理由は何でしょう?

そこが明確でないと、今後中途半端で終わるかもしれませんよ。

軽ドライバーの仕事って労働時間と収入が比例する傾向にあります。
多くの方は生活のためにやるのでしょうから収入は多ければ多いほどよいと考える。ということは必然的に労働時間も長くなっていきます。

ところが「収入を増やすには長時間労働」という常識・固定観念を外して考えると、そこに新たな発見があったりします。
確かに軽運送の仕事を長時間やるというのも収入を増やすやり方です。特に宅配系の仕事は配達数の積み重ねでしか収入は増えませんから時間も長くなる。

 

しかし副業・複業を絡めてくると化学反応が起きてきます。
私も労働対価の良い複業を取り入れてきたたおかげで、今では軽運送業を働き方・収入のメインとは思わなくなっています。運送仕事の時間を絞って複業に力を入れ出したらどんどん収入が増えて行きました。更にクラウドソーシングに登録して在宅ワークもするようになったので、寝る前とか他の複業の合間とかにちょこちょこと収入を積み重ねています。

見た目の賃金収入で考えてしまうと労働時間は長くなりがちです。労働対価で考えていくと労働時間はもっともっとスッキリできるし、運送仕事を長時間やることが必ずしも収入を増やすためのベストではないことに気付くと思います。

既存の働き方に囚われず自分なりの働き方を構築することが近未来的軽ドライバーだと思っています。

私が「走らないドライバー」を公言しているのも、つまりはそういうことなんです。

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