軽貨物運送業での成功とは?自由?稼ぎ?それとも・・・?

個人事業主として活動している人々の中で、新規に参入する人を含めて軽貨物に従事している人の数・割合はかなり多いのではないかと思われます。

普通自動車免許さえあれば年齢性別経験を問わず、デザイナーやエンジニアのような特別なスキルがなくても始められる稀有な職種であることが一番の理由でしょう。

 

ただ、かなり多くの人が参入しているのにこの世界での成功者、もしくは成功と呼べる姿が思い浮かびません。

それは何故でしょうか?

 

そもそも何をもってして軽貨物の成功と呼べるのか?

成功の姿は人によってそれぞれでしょう。
稼ぐことも一つの成功の姿でしょうけれど、どれぐらいの収入になれば「稼げた」と言えるのか。
これも人それぞれですね。

自由な時間が増えたというのも成功とする人はいます。稼ぐことより重要とする人も少なくない。
私も年々、稼ぎより時間を重要視するようになっています。

ただし軽貨物の仕事は選び方を間違えると、下手すれば会社員以上に忙殺される働き方となってしまう。
「自由」という響きに期待して始めてはみたが、いつの間にか時間に支配されている。
ある程度の収入を確保しようと思えば労働時間も比例して増えてしまうのが一般的です。

 

軽貨物ドライバーは成功を手に入れることはできないのか?
何故、他のビジネスのような成功者が誕生しないのか?

 

根本的にはビジネスとしてのスケールの問題と言えましょう。

稼げる人でも月収100万円を毎月安定してクリアしてくる者はほぼ皆無。
低単価の仕事をいくら長時間やったところで収入など驚くものにはならない。
ビジネス長者が生まれる下地がこの職種には根付かない。
足し算ビジネスの限界が軽貨物の宿命です。

 

少し前までは荷主や大手運送会社に直接ぶら下がり、自分の下に更に下請けドライバーを囲って「元請け」という中間搾取をすることで、不労所得を得る形が成功の一般的な形でした。

他人の上がりから搾取するので自分の下で働くドライバーが多ければ多いほど収入は増える。
自分だけでは限界がある一馬力の収入に、他人に稼がせた不労の収入が乗っかってくるわけですから、元請けになれば月収100万円というのは夢物語ではないし、昔は軽貨物やる人は「元請け」を目指したものです。

 

ところが最近はAmazonや楽天、ヨドバシカメラのように荷主がドライバーと直接繋がるようなシステムを導入したり、佐川やヤマトのように以前は元請けを介在させていた大手運送会社が、直接個人ドライバーを募集するようなことをするようになってきました。

また、デリバリープロバイダーと呼ばれるAmazonの荷物に特化したような運送形態が出てきたり、Pick Goやハコベルなどのマッチングアプリを使った新たなシステムも個人のドライバーの働き方に大きな影響を与えました。

こんな状況でわざわざ中間搾取する「元請け」と契約する人はいないでしょう。
以前は求人欄には軽貨物の元請けがこれでもかというぐらい掲載されていましたが、最近の求人ではほとんど見かけなくなりました。

実際は「元請け」を間に挟むことでメリットもあるのですが、そのメリットが中間搾取される金額に見合うのか?というと・・・(^^;)

 

単に売上だけ見れば年収1000万円も可能であった「元請け」が絶滅危惧種となりつつあることも、軽貨物というジャンルで突出して稼ぐことが難しくなっているのです。

純粋にドライバー仕事だけで稼げる部類の人でも年収としては700~800万円クラス。
一般的なビジネス成功者のイメージとしては、収入的にもちょっと違いますよね。
あくまでもドライバーの中では稼げているかな?というレベル。
これぐらいなら課長クラスの普通の会社員でもいっぱいいますから。

 

軽貨物という仕事の枠の中では他のビジネスのように「化ける」ことはほぼ無理。
ドライバーという典型的な使われる側のプレーヤーでいる限りは、社畜とさほど変わりないように自由がない。

昇進も昇給も賞与もなく、毎日ひたすら数多く物を運ぶ・配達することで収入を増やすのが精一杯。そこにプラスアルファがないのが労働量の割に収入に満足できない原因です。
低単価長時間労働で踊らされていては、とてもビジネスとは言えないし成功者と呼べる人が出てこないのは当然。

 

ドライバー仕事しか見えていないとなかなか将来は広がりません。
本気で「稼ぎたい!」という気持ちがあるならば、宅配で1日200個配達するというような方向性は考え直した方が良い。
200個配達できるスキルがあっても毎日荷物が200個あるわけではない。

もちろん配達スキルを極めるのがダメということではありませんが、もっと時間・労力の使い方を他の方向性に向けた方が視野も広がるし近道でもあると思うのです。
1日200個配達できる能力のある人は他のことにも能力があるはずです。
1個百数十円の仕事に血まなこになるより、もっと高単価で効率の良い収入手段はいくらでも見つけられると思います。

 

貴方にとっての成功とは何か?
稼ぐために自由を捨て、配達マシーンに化すしか残された道はないのか?

別に成功者になることなど興味がないという人にはどうでもよい話です。
しかし自分の可能性に興味を失ってはいけないと思うのです。

軽貨物という足し算のビジネスが視界の全てを覆ってはいけない。
軽貨物を利用した相乗効果のある働き方・稼ぎ方は考えられないか?

長い時間働かなければ収入を作れない・増やせないという体質・脳を変えていくべきです。
もう会社員ではないのです。「誰かに使われる働き方」を改め、自分主導の時間の使い方・収入の作り方を考えていかなければ、せっかく手に入れた「何をするのも自由」な状況を活かせないまま人生を終えていくことになります。

 

ビジネスも収入も働き方も、自分で考え実行・行使する!

そもそも個人事業主とはそうあるべきではないでしょうか?

時間も収入も自分でコントロールできるようになった時、軽貨物の一つの「成功」と呼べるのではないでしょうか?

軽貨物運送業での成功とは?自由?稼ぎ?それとも・・・?” に対して1件のコメントがあります。

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