求人広告は信用できる?
皆様が現在従事されているお仕事は何がキッカケで始められました?
新卒から現職一筋でやってこられた方は学生時代の就活の結果が大半と思われますが、中には親の会社を継いだとか誰かのコネでとか、リストラに遭い仕方なく選んで今日に至っているとか・・・
転職経験がある方は何らかの求人広告に応募した結果という方もいらっしゃるでしょう。
では現在、仕事や待遇にどのぐらい満足されているでしょう?
恐らく満足度を点数にすると100点満点では50点~70点ぐらいとする方が大半なように思います。
では100点に届かない分は何が減点要因なのか?
まず情報社会になり容易に様々な業界の給与相場や求人情報をいつでも手に入れることができるようになったからではないでしょうか。
「上を見ればキリがないし下を見てもキリがない」ことが現実として理解できるようになった。
「もっと給料が良ければ」とか「残業が少なければ」とか「人間関係が良ければ」とか働いていれば愚痴りたいことは山ほどあるが、自分の能力や会社の置かれた状況を考えるとワガママは言えないなぁと不平不満を飲み込んで我慢してしまうので中途半端な評点となる。
不満は比較することから生まれる
「給料が少ない」と感じるのは、同じような仕事・働き方をしているのに自分より高い給与を得ている者が多くいることを知ってしまったからではないか?
または自分より若く経験の少ない者が、自分より収入が多いことにもモヤモヤしたりする。
今は若者の方が世の中で使えるスキルもあるし稼ぎ方も知っている。
収入以外にも、「残業が少ない」とか「リモートワークを取り入れて通勤が無い」とか、何でも自分の現状と比較してしまうために満足度が下がってしまう。
それとは逆にブラックな働き方や簡単にリストラする会社・潰れる会社などを毎日のように耳にすれば、まだ自分はマシな立場なのではないかと減点を思いとどまったりする。
結局隣の芝生の情報を見聞きするから不平不満が芽生えるし、減点をそこそこに抑えられるのも隣の芝生の情報を見聞きできるから。
もし自分の敷地の中だけで生活していたら余計な情報に触れることなくモヤモヤせずにいられるのかもしれませんね。
求人広告で失敗する人たち
そこで労働者にとって現実を知る機会となる「求人広告」についてちょっと考えてみましょう。
就活・転職する方々にとっては「求人広告」は、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のような存在と言えましょう。
小説の中では「蜘蛛の糸」は1本だけでしたが、現代社会は「求人の糸」は無数に垂れ下がっている。
どの糸を選択するのも自由なのだが、実際は見栄えの良い「求人の糸」に人は群がる。
「求人の糸」にはわずかなアタリと無数のハズレがある。
見栄えの良い「糸」がアタリとは限らない。逆に頼りなげに見える「糸」が大当たりだったりする。
「求人の糸」は採用する側が自由に細工できるため、そこには危険な罠が潜んでいることも多い。
見栄えが良すぎる「求人」は注意が必要です。
実際、求人広告には限りなくブラックに近いグレーな内容のものが多い。
例えば軽貨物ドライバーの募集にも多く見られるものに「月に50万円以上稼ぐことも可能!」なんてやつ。
可能性を謳っている求人は要注意。
確かにその仕事で50万円以上達成した者がいればウソではないが、現在はその可能性はどうなのか?
「50万円」って数字、仕事をさがしている者には見栄えがいいよねぇ。
それが月収として確約されていれば少々キツイ仕事でもやる人はいるでしょう。
でもその求人が常に出ているとしたら、やはり疑ってかかるべき。
怪しい求人を見抜く一つの方法としては、数か月間求人を観察してみることをおススメします。
また、これも良く見かける求人の罠ですけど、「シールを貼るだけ」「パンフレットを封筒に入れていくだけ」みたいな軽作業の求人。
「誰でも簡単!」「座ってできるからラクラク!」なんて、それなりな時給で高くは無いがちょっと体力に自信の無い主婦や中高年が釣られやすい。
でお決まりの逃げの文句が求人の片隅にちょこっと書いてある。
「※登録制のため、応募のタイミングによりご紹介可能な案件が異なります」
この類の求人は大抵の場合は全然違う仕事を紹介されたりする。単なる撒き餌だったりする。
極端な紹介される例が運送会社の仕分け作業とか。
全然軽作業じゃねーじゃん!
時給としては軽作業より高くはなるが、そんな仕事をしたくて登録したんじゃない!と。
これ、不動産会社のチラシと似た手法だよなぁ。
未公開物件と釣っておいて、申し込み入っちゃったんで別の物件を案内されるとか。
本当に求人やチラシに掲載されていた案件があったのかどうかは知る由もない。
まさにグレー。登録しちゃうとその後はしつこく電話やメールが来るから面倒ではある。
まあ中には自分に合った案件もあったりするから必ずしもダメというわけではないが。
コストコみたいに「全員時給1500円!」と逃げも隠れもしない求人が増えれば良いのにね。
個人的に嫌いな求人は、いかにも応募ハードルを下げているようなやつとか時代錯誤な福利厚生を謳っているやつ。
髪色自由、ネール・ピアスOKなんて、そこまで譲歩しないと人は集まらないのか?
つーかその条件が気に入って集まってくる者と一緒に仕事をしていく自信が無い(笑)
またガテン系によく見られるのがひたすらアットホームを強調してくる会社。
毎月バーベキューして楽しんでます!とか、社員旅行は毎回海外に行ってます!とか。
厳つい男たちが肩組んで微笑んでいる写真を求人広告に使うのは、逆効果と考えないのかなぁ・・・
昔は社員旅行とか社の運動会とか珍しくもなかったけど、イマドキ休日を犠牲にしての会社の行事なんて敬遠されるよねぇ。
まあ小細工した怪しい求人広告よりはストレートで職場の雰囲気はわかりやすいけどね。
求人に繋がっているかは知らんけど。
求人広告は求職者の役に立つのか?
皆様が転職を考えているとしたら、求人広告にどの程度信頼をおきますか?
フリーペーパーやハローワークの求人情報は、経験上仕事の質的に問題があると感じます。
特にハローワークの求人元はあまりやる気が感じられないというか、本気で求人しているのか?と。
転職先のジャンルや希望条件がハッキリしている人なら、求人マッチングサイトに登録してピンポイントの情報だけ拾うのも手だと思う。
登録が無料なのは雇用契約が成立すればマッチングサイトには企業から紹介料報酬が入るので結構真剣に職探しはてくれるでしょう。
自分で巷に出ている求人情報とにらめっこしているより質の良い会社・仕事を知る確率は高いはず。
企業がどのような媒体を使って求人活動をしているかで、仕事や企業の質も見えてくる。
安価な媒体にしか求人を載せていないなら人材確保に本気度を感じないし、クローズドなサイトで紹介的に求人を探しているなら仕事の質に期待が出来るように思う。
企業側もマッチングサイトで人材の篩(ふるい)をかけることができ、互いのミスマッチを防げる可能性が高くなる。
適当な合コンで相手を見つけるのか、結婚相談所に登録して条件を絞って紹介してもらうのか。
将来失敗しない相手を見つける確率はどちらが高い?
求人の見つけ方も専門に任せた方が良いかもです。