元ドライバーでも歓迎される仕事

お前百までわしゃ九十九まで。共に介護に世話になる時代!
軽貨物ドライバー&介護職の2足の草鞋を履く積荷オヤジです。
介護職を始めて2週間が経ち、だいぶ生活のリズムが掴めてきました。
正直フルタイム週5日という会社員的働き方は15年ぶりなので、心身ともに相当ハードに感じるかな?と不安もありましたが、やってみると逆に楽に感じたりする。
それは職場が家から極近で通勤の負担が無いことと、この猛暑の中でも快適に働けるからでしょう。
クソ暑い中でも暑くなく、クソ寒い中でも寒くなく働けるというのは、ドライバー職をやっていた(今でも週2でやっているが)者からすればそれだけで健康になれそうな気がする(笑)
特に重い物を持つこともなく、積み込み積み下ろしの待ち時間もなく、それでいて淡々と自分の仕事に集中できるのは心身ともにくたびれた中高年やシニアにとっては働き方の「穴場」かもしれん。
YouTubeの中で私のポジションとほぼ同じ内容の働き方を紹介しているチャンネルがありましたので、ご参考までに紹介いたしますね。
これは会社もエリアも全く違う職場の風景・仕事内容です。
実は介護職の現状はご存じのように人手不足で運送業と同様にかなり深刻な状況になっております。
まあどこの業界にも言えることですけどね。
とは言え介護系のよく目にする求人は資格や経験が求められるようなものばかりで、興味があっても未経験・無資格者にはハードルが高く思えてしまうことが人が集まらない理由の一つ。
加えて「排泄介助」「入浴介助」という重いイメージが求職者の2の足を踏ませている。
ところが最近は少し考え方やシステムが変わってきたのか、未経験・無資格者でも介護の仕事に携われる求人がポツポツと見られるようになってきた。
それが「介護助手」「ケアアシスタント」と呼ばれるサポート的な役割を担う働き方。
無資格の方は原則として介護を受ける方の身体に触れる「身体介護」がありません。
だから未経験・無資格おまけに63歳の私でも採用されたわけです。

おやつやお茶のセッティングも介護助手の仕事の一つ
動画の中でも紹介されているように仕事としては誰でも出来るような仕事。
掃除・洗濯・配膳・下膳といった日常生活の延長のようなことなので、中高年やシニアでもすぐ覚えられる。
家の中でやっていることが自分のためから他人のために変わったという感じ。
難しくない仕事なので当然時給や給料もそれなりで高くはないが、副業としてでも本業としてでも自分の都合で働かせてくれるケースが多いので、年金で足りない分を補填するような人が結構多い。
何より高齢者でも長く働けるというのが良い。
労働上の肉体的苦痛は軽貨物ドライバーの働き方の方がよっぽど辛いと思います。
「暑い」「寒い」「重い」が有るか無いかでこれだけ違うのだと改めて気付かされた。
ご老人と一緒に暮らすような雰囲気に馴染める人にとっては結構居心地の良い働き方ではないかと。
割と一人で黙々とやることが多いので、そんなところも話下手な元ドライバーにとっては良いかもしれない。

高齢者を敬う気持ちがあれば、介護職も楽しくなる?
逆に人によっては辛いと思うこともある。
介護職あるあるの一つに「人間関係の難しさ」というものがある。
俗に「アンガーマネジメント」と呼ばれるものがあって、特に身体介助を行っているスタッフや夜勤のスタッフなどはかなりの精神的苦痛・ストレスを抱えており、ちょっとしたキッカケでそれが外に向けて爆発したりする。
人手不足もあって現場はピリピリしていることも多く、いかに現場の人間関係を良好に保つかで苦労しているところも多いそうだ。
もしかしたら勤め先の当たりハズレの要因になるかもだし、職場の雰囲気が悪ければせっかく採用した者がすぐ辞めてしまう原因の一つにもなりうる。
幸い介護助手はケアスタッフとは直接的な接点が少ないのでイライラ爆弾の直撃は免れそう。
まあ人間関係の問題はどの会社・職場にもありますけどね。
たぶん運送業を経験した者なら免疫は十分できていると思うが( *´艸`)怒号怒声に慣れてるし
そういうドライバー経験者の図太さが介護職には活かされる。

高齢者と過ごすことで運送業と違い時間がゆったりと流れる
「介護助手」「ケアアシスタント」と呼ばれる職には原則介護を受ける方の身体に触れる「身体介護」がありません、と紹介されていますが私の場合は「食事介助」と「移動介助」が契約の中に含まれています。
そのため一般的な「介護助手」より少し時給が良い。
食事介助は文字通り手がマヒするなどして自分で食事をすることが困難な人をサポートするもの。
口元にスプーン等で食事を運んだり飲み物を飲ませたりという介助で、身体に触れるかどうかの際どいところ。
一見簡単そうに見えますけど、食べさせ方飲ませ方によっては食道ではなく気管支に入ったりして誤嚥性肺炎を引き起こす等、命に関わる重要な介助でもある。
私も現在スタッフの横について食事介助のレクチャーを受けている。一人一人に食べ方のクセ(噛まずに一気に飲み込んだり口を開こうとしなかったり)があって、何でもかんでも同じようにすればよいわけではないなと。

簡単なようで実は奥の深い食事介助。でも信頼関係は築けます
ただ食事介助は利用者と密にコミュニケーションをとる絶好の機会でもある。
ほぼほぼ相手は認知症がある。会話を成り立たせるのは困難だが相手の表情や発する声で何を思い何を訴えようとしているのかが接しているうちに読み取れるようになってくるのが楽しい。
「そんなの面倒臭ぇよぉ」と最初は思いがちだがやってみると意外に楽しいというか、これが介護職の神髄ではないか?と思うようになった。
食事介助では一人に30分以上、マンツーマンで付きっ切りになることも珍しくないが、こちらも横(前)に座って子供をあやすように観察しながら工夫することで、スキルアップしている気分になる。
また食事前には食堂に車椅子で誘導したり食後は部屋やリラックスルーム等に移動させたりするのが移動介助。
ただしベッド⇔車椅子の移乗は身体に触れる身体介護となるため私は部屋の中に入る移動はしません。

移動と移乗の違い。ベッド⇔車椅子は移乗で身体介護になる
施設や職場によっては裏方さんの仕事まで全部ケアスタッフがやっているところもあり、そりゃあ大変どころではないし残業必須でしょう。
さすがにそんな過酷な仕事では人は逃げ出すし集まらないわな。
この辺は運送業や建設業の問題点と共通する部分ですね。
だから解決策の一つとしてケアスタッフは現場に集中してもらい、その裏方の仕事をサポートスタッフ(介護助手)が担うという完全分担制というシステムにすることで、介護職を働きやすい仕事にするイメージキャンペーンがYouTubeでも求人上でも盛んに行われているのです。
これ例えば運送業では「ドライバーは荷積み荷降ろしはやらず運ぶだけ」「荷積み荷降ろし部隊は完全に別」という感じ。
これが実現すればドライバーの負担は減るし、だったらやってもいいかな?という人手不足解消の一手になるかも。
でも残念ながら負担が減る分収入も減るのがこの業界の致命的なところ。

どの船に乗るか?いつ乗るか?いつまで乗るかを考える時です
苦労しても報われず楽しても報われない。
そんな将来に夢も希望も無いのであれば、「暑い」「寒い」「重い」のが無い働き方もアリかもね。
皆様はそろそろ無理して体を壊すよりも少しでも長く働けることを考えるお年頃です。
もちろん介護職がベストとは思いませんが、ドライバーを辞めねばならなくなった時のことを考えてみても良いのでは?
物流の2024年問題はまさにノアの箱舟です。
今なら介護助手には若干の空きがございます。