親切の押売りには裏がある

急に世間を騒がせているようなレオパレスの問題。実はかなり昔から不動産をかじったことのある者の間ではよく知られていたこと。今頃大きな問題になっているのが不思議なぐらい。

レオパレスだけではなく同業他社にも施工不良やサブリース契約のトラブルは指摘されていた。

 

地主を中心に相続や税金対策として土地にアパート・マンション等を建てさせ、○○年間の家賃保証の一括借り上げ制度(サブリース)で契約を迫る営業のしつこさは地主以外にも広く知られている。1社断っても後から後から湧いて出てくるように他社が営業をかけてくる。時に脅迫まがいの営業も行われていたと聞く。

相続や税金対策としての土地活用という提案は正論でもあるが、そこに無理やり利益を生み出そうとする強引な営業方法は、不動産業界全体のイメージを悪くすることになり、業界内ではかなり評判は悪かった。しかもこれらの会社に共通するのは社員を使い捨てにする体質が蔓延していること。

電通の事件以降、求人の表記にはみなし残業という言葉はあまり使われなくなりましたが、過去においてはこれらの会社の給与は数十時間分のみなし残業を含めた曖昧な月給体系を謳っており、実際はみなし以上の残業が発生するのは当たり前。建前上は週休2日制であるが、土曜休みはほぼ無く、日曜祭日すら数字が取れない営業マンは休めない。そして数か月数字が悪いようであれば即刻クビとなる。

新しい人をどんどん入れるのは各自の「コネ」に期待しているから。数字が上げられなくなった営業マンは言わば出がらしのお茶っ葉みたいなもの。コイツからはもう搾り取れないなと判断されれば用無しとなる。新たなお茶っ葉に取り換えてまた絞れるだけ絞る。これの繰り返し。入社してしまった者はそれでもクビになりたくないので数字を上げるためには際どいことを平気でやるようになる。それが行き過ぎた営業活動となり、相手に不利益を与えようが自分の身を守るためにはお構いなし。

 

なぜ不動産の世界にはこうした魑魅魍魎たちが集まってくるのか?

一つは扱う金額の大きさでしょうか。一発当てるだけで大きな金が動くのは魅力的。そういうスケールの大きい仕事をしたいという人間は多いと思う。しかしゼロスタートの人間よりマイナスを挽回しようとする人間が多く集まってくるのが焦った行動に繋がっているのかも知れない。

人間、一回美味しい思いをすると味を占めて欲の皮が突っ張るのか、段々と考えること・行動がエスカレートしていく傾向にある。そして集団的・組織的に弱者を狙うようになる。まるでハイエナの群れのよう。いや、ハイエナだけでなくライオン(銀行)やトラ(施工会社)といった他の動物達までが一緒になって弱者を貪り食う・・・ そんな状況が野放しにされてきていたのだが、ようやく事の重大さに国も動き始めたのか。

 

家を建てたりリフォームしたりする時は、数社に相見積もりするのは必須。ましてや独占的にサービスを持ち掛けられた時は裏に何かあると勘ぐるべき。相続・節税対策をわざわざ他人にお節介してくる会社なんて怪しさ満点ではないか。何度も電話してきたり訪問されたり、親切を押し売りしてくる会社には本当に注意したい。部屋売りしている独身者向けマンション投資話も似たようなもの。営業マンは自分の保身のために切羽詰まっているのが会話を通して伝わってくる。電話も切らせてもらえないぐらいしつこい。

こうした背景には、会社の利益が最優先で客や社員を単なる道具としか扱わない会社の体質が必ずある。当然そんな会社は人の出入りが激しいし、年中求人広告に見つけることができる。評判が悪いのは容易に知ることが出来るのに、そこで働いたり客になってしまうものが後を絶たないのが不思議でもある。稼げることに目が眩むのか、得になりそうなサービスに釣られるのか・・・ ある意味、社員も客も自業自得とも言える結末を迎えてしまっている。

 

どんな職業についてもサービスを受け入れても結果は自己責任。世間知らず・勉強不足が招いた結果は受け入れる覚悟がないと。転職や投資に躊躇してしまうのは本能的にブレーキがかかっているのかも知れませんね。損得・天国地獄が紙一重でやってくる時代、自分の身を守れるようしっかり勉強して備えておきたいものです。

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