その働き方、命削っていませんか?

働け~働け~痛くても辛くても働け~、早くこっち来い~

年末年始を挟んでここ2~3ヵ月、関東平野部エリアでは不気味な位に天候が安定しています。
ドライバ―や外仕事をされている方々にとっては、滅多に無い当たり年というか非常に働きやすいと感じているのではないでしょうか。
こんな日がずっと続くなら、ハードなガテン系の仕事でも何とか続けていけそうな人も出てきそうですが、どっこいそうはいかないでしょうね。

悪天候は心身ともに一気にストレス度が増します。
思ったように進まない作業、視界の悪い道路、荷物を濡らさない工夫、待ったなしの時間との戦い・・・
様々な事故率が高まる要素がいっぱいの環境で働くことは、労働者にとって何一つ良いことはありません。

日本の物流を背負う。
それは誇り高き仕事であると同時に、心身への負担が大きい仕事でもあります。
今回は何故ドライバー職には不健康な者が多いのかを考えてみたいと思います。
「この仕事しかできねぇから仕方ねぇ」では済まされない。
貴方の人生を仕事で失ってはいけないのです。

ドライバーにとって天候のリスクは心身を病む原因にもなる

中高年からは酷使する身体とどう向き合うか?
長く、そして健康に稼ぎ続けるために

先週今週とそれぞれ別の病院で違う定期精密検査を受けてきました。
過去にもお伝えしたことがありますが、数年前に膵臓周辺に腫瘍(膵嚢胞)が見つかったのと一昨年の軽いめまいが続いた時に受けた検査で頸動脈にプラーク(血管内に悪玉コレステロールが蓄積することで作られるコブ)が見つかったことで定期検査を続けています。

運転中に意識を失い悲惨な事故を起こすケースは、ろくに健康診断もせずに気付かなかったプラークが剥がれ、その破片が脳に流れれば脳梗塞、心臓に流れれば心筋梗塞と聞かされれば、ドライバー仕事がいかに健康管理が必要な仕事かわかりますよね。

膵臓癌は多くの著名人(横綱千代の富士や星野仙一、八千草薫・・・)を襲い、現在は経済アナリストの森永卓郎氏が闘病中と、発見が難しく一気に進行するのでその恐ろしさが知れ渡っています。
今の私は言うならば2種の爆弾を体内に抱えている状態。
それがゆえに定期健診は強制的・積極的に受けざるを得ない。

ただ割と早めに発見されたおかげか、様々な処方箋のおかげか膵嚢胞もプラークも拡大せず大人しくしてくれている。
現在は精密検査とは別に最低3ヶ月に1回の血液検査を実施しているが、昨年軽貨物を引退・廃業してからの検査結果はいずれもどの項目も正常値の中に収まっている。
40代以降では初めて数値的には健康に見えるw
働き方や食事時間が規則正しくなったことやストレスがなくなったことも大きく影響していると思われます。
もし無理して軽貨物ドライバーを続けていたら・・・

そんなギリギリオヤジからのメッセージです。

血管が詰まりかけている人、ドライバー職に多いらしい。

1. 酷使される身体:その悲鳴に耳を傾けていますか?

ドライバーの仕事は、想像以上に心身を酷使します。
長時間運転による腰痛、肩こり、眼精疲労。荷物の積み下ろしによる腰や関節への負担。
不規則な食生活や睡眠不足。時間や配達数、駐禁等の法律に追われる心理的疲労。
これらは全て、ストレスとして将来の健康を蝕む要因となります。

「まだ若いから大丈夫」「多少の痛みは我慢できる」そう思っている方もいるかもしれません。
しかし身体は正直です。無理を続ければ必ずどこかに歪みが生じ、後になって大きな代償を払うことになります。

例えば、腰痛。最初は「ちょっと腰が重いな」程度かもしれません。
しかし、放置すれば椎間板ヘルニアや坐骨神経痛といった深刻な症状に進行する可能性があります。
そうなってからでは仕事どころではなく、日常生活にも支障をきたすことになります。
目先の頑張りが時には労働寿命を短くするということを意識しましょう。

働けなくなるリスクは誰にでもある。遭遇してからでは遅い!

2. 健康維持のために「しなければならない」こと:それは義務です

健康維持は、単なる「努力目標」ではありません。
個人事業主として「自分の身は自分で守らなければならない」。
まさに「義務」と言えるでしょう。

  • 定期的な運動: 「時間がない」は言い訳になりません。1日15分でも良いのでウォーキングやストレッチなど軽い運動を習慣にしましょう。特に、運転で固まった身体をほぐすストレッチは重要です。YouTubeなどで「ドライバー ストレッチ」などと検索すれば、参考になる動画がたくさん見つかります。
  • バランスの取れた食事: 外食やコンビニ弁当ばかりではなく、できる限りバランスを心がけましょう。野菜や果物を積極的に摂り、栄養バランスを考慮した食事を摂ることが大切です。特に運転中は血糖値が乱れやすいので、GI値(グリセミックインデックス=どれぐらいの速度で血糖値が上昇するかを数値化したもの)の低い食品を選ぶようにしましょう。
  • 質の高い睡眠: 睡眠不足は集中力や判断力の低下を招き、事故のリスクを高めます。7時間以上の睡眠時間を確保し質の高い睡眠を心がけましょう。寝る前にカフェインを摂取するのは避け、リラックスできる環境を整えることが重要です。
  • 定期的な健康診断: 自覚症状がなくても定期的に健康診断を受けることで、病気の早期発見につながります。個人事業主になるとなかなか自発的に検診などに行かなくなる人が多いですが、特に血圧、血糖値、コレステロール値などは定期的にチェックするようにしましょう。
  • 運転中の休憩: 長時間運転は身体だけでなく精神的にも疲労が蓄積します。こまめに休憩を取り、身体を休めるようにしましょう。ストレッチや軽い体操をするのも効果的です。窮屈な座席で同じ姿勢を続けるのは、腰痛と言う職業病を誘発させやすいです。

休息を取ることも大事な仕事。カメがウサギに勝っように。

3. 仕事上で「避けたい」こと:リスクを意識する

仕事をする上で、健康を害する可能性のある行動はできる限り避けなければなりません。

  • 無理なスケジュール: 「たくさん稼ぎたい」という気持ちは分かりますが、無理なスケジュールは禁物です。過労は体調不良や事故の原因となります。自分の体力と相談し無理のない範囲で仕事を受けるようにしましょう。
  • 交通ルール違反: 急ぐあまりに速度違反・駐禁・過積載等をすることで、痛い思いをするのはドライバーです。法律を守り安全運転を心がけましょう。
  • 喫煙・過度の飲酒: 喫煙は肺がんや心疾患のリスクを高めます。休日だからといって過度の飲酒は、肝臓への負担を増やし生活習慣病の原因となります。健康を維持するためには、禁煙・節酒を心がけましょう。禁煙は臭いのトラブルにも繋がりますし。

健康のためだけでなく、臭いはクレームの種にもなる

4. 長く続けるために「取り入れるべき」こと:未来への投資

軽貨物運送業を長く続けるためには、日々の積み重ねが大切です。

  • 身体のケア: 定期的なマッサージや整体などで、身体のメンテナンスを行いましょう。早めのケアが将来の健康を守ることにつながります。
  • 情報収集: 健康に関する情報を積極的に収集し、自身の健康管理に役立てましょう。インターネットや書籍、セミナーなどを活用し、常に最新の情報を得るように心がけましょう。
  • 仲間との交流: 同じ仕事をしている仲間との交流は、情報交換だけでなく精神的な支えにもなります。悩みを共有したりアドバイスをもらったりすることで、モチベーションを維持することができます。

今日元気でも明日は?計画的に生きる事でリスクは減らせる

5. 肉体労働者への警告:健康を失ってからでは遅い

最後に、全ての肉体労働者に伝えたいことがあります。
「健康を失ってからでは遅い」ということです。

若いうちは多少無理をしても身体は持ちます。しかし、年齢を重ねるにつれてそのツケは必ず回ってきます。
健康を失ってから後悔しても、時間は戻ってきません。

今、この瞬間から自分の身体と向き合い、健康管理を徹底してください。
それが、長く、そして健康に稼ぎ続けるための唯一の方法だと思うのです。
残念ながら私はドライバーとしては短命の部類に入る終わり方をしてしまいましたが、30代40代のうちから心身のケアをしっかりしていれば、息長く肉体労働を続けることは可能になるでしょう。

今回の記事が、少しでも多くの軽貨物ドライバーの皆様の健康意識を高め、より良い未来を築くための一助となれば幸いです。

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