ウーバーイーツで生涯食べて行けるか?

実質の賃金下げとも不満の声が上がっていたウーバーイーツの新報酬体系が、どうやら来週にも全国的に展開されることが決まったようです。

配達員の中には月収50万円以上を稼ぐ猛者もいるようですが、はたして新報酬となった場合にどうなっていくのでしょう?

 

良くも悪くも何かとお騒がせなフードデリバリー業界。
日本では先駆者的に知名度・利用者とも多いウーバーイーツが、一部の地域で実験的(?)に導入していた新報酬体系をいよいよ全国展開することになった模様。

すでに先行導入されていた地域の配達員からは悲鳴・嘆き・怒りの声が沸き起こっておりました。
何故ウーバーイーツは配達員には不平不満の多い新報酬体系に踏み切ろうとしているのでしょうか?
出前館やフードパンダ等の後追い勢力の報酬体系にも影響していくのでしょうか?

 

新しいビジネスを始めようとした時には協力者の存在は欠かせません。
多少の痛みを伴ってでも早くに軌道に乗せるため、先行投資に力を入れるのはどのビジネスでも同じでしょう。

ウーバーイーツのビジネスモデルにおいては、協力者は料理を提供してくれるお店は当然ですが、何より配達員の存在が重要です。
もともと日本発のビジネスではなかったため、日本での配達員の募集・確保は急務でした。

Amazon Flex が始まった時もそうでしたが、配達員の募集の仕方にはかなりのインパクトが必要と考えていたと思います。
それまでの日本の運送業・ドライバーの仕事のイメージが「キツイ」「汚い」「稼げない」・・・と3K、4K、5Kとも言われるほど悪すぎることもあって、当たり前の待遇・働き方では配達仕事に人を集めるのは困難。

ところがいざフタを開けてみると短期間で驚くほどの応募が!
いったい何が人々を応募に走らせたのだろうか?

 

まず大きかったのが履歴書も面接も無く登録だけで始められるという手軽さ。
そして好きな時に好きなだけ働くことができ、働かない自由もあるということ。
時間に束縛されるイメージが強い日本の働き方においては実に画期的・斬新的。

時給1,000円前後というアルバイト相場においても、Amazonの時給2,000円、ウーバーイーツの配達数+インセンティブ制というのは、低収入と刺激の少ない日々を送っていた非正規の立場の人々の心に刺さった!

そして見落としてはいけないのは、労働力を集めるのに求人情報メディアではなくYouTubeを活用したこと。
視聴者と配信者の年齢層がマッチしたこともあって、仕事の知名度は勝手に広がっていき広告効果としては非常に高い。
下手な求人広告より速く強く浸透したと思われます。

また、著名ユーチューバーにアフィリエイト的に紹介インセンティブをつけたのも速く広がった要因か。
動画の概要欄から応募して、月に○○時間(○○件)稼働すれば、ボーナスで○○万円貰えます!といったキャンペーンみたいなもの、Amazonでもウーバーでもやってましたよね。
ユーチューバーは紹介で結構報酬を得ていたと思いますし、ボーナスが魅力で応募した者も相当多かったと思います。

 

これらの効果的な戦略でアッという間に初期配達員を揃え、かなり甘い報酬でスタートしたことから「楽しい」「稼げるかも」と肯定的な口コミが広がり更に応募者が増えていくという好循環。
配達の仕事でこれだけ興味が集まるというのも夢か奇跡か幻か。
現役の社員ドライバーまでもが退職して参戦するなど、マッチングアプリ・ギグワークという働き方が令和のトレンドの様相を呈していきました。

 

しかし美味しい話は長くは続かない。
とりあえず配達員が増えすぎダブつき始めれば、次はふるいにかけて絞り込む作業に入るのが経営側の既定路線。
一度ビジネスモデルが回り出せば、基準に達しない能力の者は不必要になってくる。
その絞り込みはやり方は違うがAmazonでもウーバーでも始まっている。

能力により案件の取りやすさを意図的に変えられたり、配達員増による自然競争の激化もあって稼げない者が急に増えてきている。
単に登録で繋がっているだけなので労働者はどこにも文句を言えず、辞めるか続けるかを自分で判断しなければならない。
仕事を始めるのは簡単だが、Amazonもウーバーももはや旬は過ぎている感がある。

配達系ユーチューバーも続々と誕生してきたが、後発組の情報の内容はやはり2番煎じ的なものが多く新鮮味に欠ける。
登録数も再生回数も伸びていないし、自分が稼げなくなると更新もしんどいでしょうね。
続けるというのは大変なんです。

いろいろ悲観的な話をしていますが、稼げる人は稼げる。経営側の信頼を得ている人は案件獲得度やシフトの優先度があると噂されているので、配達に時間を集中投下できる。
稼げない人は案件を得るために費やす苦労と時間が非常に長くなるため、配達数も増やせない。

先に活躍している人はかなりのアドバンテージを得ており、これから参入する人はシーズン後の潮干狩りをするような感じでしょうか。
こんな状態でウーバーを本業・専業にしようと考えるのはちょっと考え物ですなぁ。
稼ごうとする焦りが事故に繋がるし、事故の責任は全て自分が背負うとしたら・・・
隙間時間にチョコチョコやるのには非常に良い働き方なんですけどね。

どうしてもギグワークやフードデリバリーをやりたいのであれば、将来性を含めて同業他社を研究した方がよさそうな気がします。
ちょっとウーバーは配達員や企業のイメージが悪いので、まだまだルール等の改変がありそうです。
でもフードデリバリーは多くの参入者が掛け持ちでやっているので、個性が出にくいかもしれませんね。

短期間で盛り上がると冷めるのも速いとよく言います。
待遇面や報酬面でも底が割れてきたビジネス。とにかく運ぶ物の額が安いので報酬もたかが知れている。
たまたまコロナ特需や話題性があってデリバリーの需要も急増しましたけど、店で買う値段よりもだいぶ高くライバルも増えすぎて需要は頭打ちになりそう・・・

時々稼げることもあるかもしれませんが、長い目でみた時に生活をこの仕事に依存するのはチョット危険だよなぁ・・・

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