ゆでガエルJAPAN!

ゆでガエルになっていることすら気付かないのが問題なのだ
日本ってこんなに住みにくい国でしたっけ?
20年ほど前に辞令で海外に赴任したある企業の会社員が無事に任務を終え、昨年末に帰国し再び日本で暮らすようになった正直な感想なのだと。
浦島太郎の話を彷彿とさせるような、まるで様変わりしてしまった日本での生活の肌感覚に戸惑いを隠せないようです。
確かにゴチャゴチャしていた街並みが再開発で雰囲気は一変し、湾岸エリアでは海が見えなくなるほどタワーマンションが乱立している風景は、20年ほど日本を離れていたのであれば視覚からの情報として昔と違和感があっても仕方がない。
ただこれは日本だけではなく発展途上国でも似たような状況だし、これが住みにくいと感じる原因ではない。
交通は発達しネットでポチれば翌日には荷物が届くとか、ずっと日本に住み続けている者にとってはむしろ都会を離れてもさほど不便には感じなくなっていることの方が多いのでは?
では浦島太郎が住みにくいと感じるのはどういうところなのだろう。

日本より税率の高い国は多数あるのに何故日本は重く感じる?
一つは税制上の問題。
赴任先のアメリカでは消費税がありません。
一応似たような税として小売売上税なるものがありますが、州によっては税率も違うし中には税率0%という州もいくつかある。
仕組みも消費税と大きく違うのが「小売業者」が「消費者」に販売するときのみ課税すること。
日本の消費税は「生産者」「卸業者」「小売業者」「消費者」にそれぞれ課税されますが、経理関係に携わっている人にとってはこの手間があるのとないのとでは雲泥の差か。
もちろん情報として日本はそうなっていることは知っていたが、やはりスポーツと一緒で見るのとやるのとではだいぶ違う。
特に消費税が徐々に上がっていく段階を知らずに過ごしていたため、何買っても表示価格より10%余計にお金が必要になる生活は日本の昔を知っているだけに余計に違和感を覚えるのでしょう。

何をされても無抵抗なゆでガエル国民を増産するのが国の仕事
年金・健康保険料の負担についても出国前と帰国後ではイメージが変わったという。
「消費税増税の理由・目的って社会保障を充実させるためではなかったんかい?」と誰もがツッコミたくなりますよね。
給料は上がらないが社会保険料は少額をずっと増額し続けることで、ロクに給与明細を見ないサラリーマンは負担増に気付きにくい。
ただ何となく暮らしが楽にならないなぁという曖昧な気持ち悪さだけは感じる。
しかし間隔を空けて新鮮な気持ちで給与明細を見ないとなかなか気づきにくい。
そしてこの負担増に恐怖と危機感を覚えるのは数字に敏感な者だけ。
いかに日本の労働者がゆでガエル状態で死なない程度に生かされているか。

仕組みが面倒すぎて誰もツッコめないのが国・財務省の策略
そして今度はインボイスという厄介な制度が始まろうとしている。
帰国した彼は個人事業主ではないので直接的な影響を被る立場ではないのですが、運悪く業者を管理・選定する部署に配属されている。
インボイスが本格的に騒がれ始めた真っただ中で、火中の栗を拾うがために呼び戻されたと噂されるほどタイミングが悪い帰国。
企業にはいるんですよね。猫に鈴を付けに行く損な役を押し付けられやすいタイプの人って。
付き合いのある免税事業者に対してどう対応するのか。
業者と会社の板挟みの立場。彼方立てれば此方が立たぬという帰国早々のそんな役回り。
これって日本が住みづらいのではなく、会社の立場がそう思わせているのではないのか?
国が税もインボイスも複雑なシステムを導入しなければ、誰もがストレスはもっと軽減できたはずなのだろうけれど・・・

国民の怒りが大爆発する時はもうすぐそこまで来ているぜよ
今の日本社会で皆が思うのは「制度に納得がいかない」ことが多すぎること。
免税業者が存在することを不服に思う人がいるのはまあ理解できるが、「消費税は預り金ではないため、益税は存在しない」ことがバレてしまい政府がグダグダな態度を取り続けることが混乱をより複雑にしている。
この理不尽な制度に似たものがあります。
そう、「NHK」ですね。
時代にそぐわない「放送法」などというものを振りかざし、最初に受信契約ありきで裁判をチラつかせて脅迫もどきの圧力をかけ、最近はTVを見ない・持たない人が増えてくると、今度はスマホやカーナビを持っていれば契約対象だとなりふり構わない。
これだけ国民に嫌われている団体・サービスが存続している不思議な国。
こんなのが野放しにされ国民を食い物にしていても、国は一向に静観しているだけ。
利権まみれの政党や政治家を駆除していかないと、インボイスや更なる消費税増税、社会保険負担増と国民は彼らの美味しい収入源のまま。
選挙という権利が国民にあるにも関わらずなぜか特定の政党が選ばれる。
投票したい政党や政治家がいないことにも問題があるが、だからといって消去法で無気力投票をしている限りは政治家だけが住みやすい国になる。

納めても納めても年貢の取り立ては止まらない。
大昔の「年貢」制度を彷彿させるのが今の日本。
法外な取り立てに苦しみを続ける日本人はいつまでも我慢し続けるゆでガエルと見下され利用されている。
一方で突然にそのゆでガエルの光景を見せられた者がおかしいと思うのは当たり前です。
その仕組みに取り込まれて生きることになれば、「住みにくい」と感じるのは当然でしょう。
建設・運送業界に蔓延る悪習や多層構造も同様です。
内部にいる者はゆでガエルとして洗脳されているので逃げ出せず我慢を続けているが、これでは年々高齢化が進み生産性も低くなっていくだけ。
外部からその構造を俯瞰して見れる者は絶対にそんな世界に飛び込んでこようとは思わない。
こんなことがわからないで「人手不足だ」「人が来ない」と真剣に悩んでいる業界関係者・経営者はちょっと外の世界を覗いてきた方が良い。
その上で改めてこの業界を見てみればいかに愚行をしているかに気付くだろう。
業界の上の方の人間や経営者がゆでガエル化しているのではお話にならない。
2024年問題と騒がれているが、この年だけで問題が収まるわけがない。
以降もずっと続いていく問題だし、日本の人口は減り続け労働力の奪い合いが激しくなっていけば労働条件の悪すぎる建設・運送業界が存続できる要素は皆無に等しい。
よほどの労働環境整備と劇的な賃上げがあれば別ですが。

ゆでガエルだってジャンプできるところを見せてやれ!
少子高齢化に何一つ有効な対策をせず、30年以上も国力は上がらず生活は豊かにならず、増えたのは労働時間と税金と物価という凋落進行中の国。
まだ先進国の一つであった頃に日本を離れ、当時の発展途上国にも追い抜かれている落ちこぼれ日本に戻ってくれば、そりゃぁいろいろな意味で住みにくさを感じるでしょう。
何よりの問題は国にやりたい放題されて諦めと疲弊でゆでガエル状態となって飼い殺されている国民。
税制を複雑にして国民の歯向かう気力も体力も奪い我慢させるのは国、特に財務省の常套手段。
日本はもっと魅力的な国であり国民には底力があるはず。
それを活かせない国や政党、政治家こそ諸悪の根源。
国民はもっと勉強し自分たちに出来ることを最大限に発揮し行使するべき。
住みやすい国を国民の手で再構築していきましょう!